イラン・チーターの死骸が発見

2008年04月22日付 E'temad-e Melli 紙
【ISNA】環境庁の自然環境・生物多様性担当次官は、ヤズドのカールマン・バハーダラーン地域で最近、一頭のイラン・チーターが走行中の車にはねられて死んだことを明らかにした。

 デラーヴァル・ナジャフィー博士はさらに、「このオスのチーターは、獲物を探しているときにはねられた可能性が高い。旱魃の影響で〔獲物を探して〕ヤズド=バンダルアッバース間の二車線街道を渡っている時に、走行中の車にひかれて死んだようだ」と語った。

 同次官によると、約2ヶ月前にも似たような事故が同地域で起きているという。「イラン・チーターは絶滅の危機にある種の一つで、イランにしかいない」。

 同次官はまた、イラン・チーター保護プロジェクトについて、次のように語った。「現在、このプロジェクトの責任者の人選が行われているところである。非公式で伝えられたところによると、このプロジェクトは国連によって延長されるようだ」。

 同次官はイラン・チーターの捕獲が進んでいるとした上で、「このプロジェクトは海外の専門家の協力を得ながら、オルディーベヘシュト〔4月20日~〕から開始されており、これは我が国で初めての試みだ」と述べた。

 ナジャフィー次官は、イランには現在約70頭のイラン・チーターがいるとの予測を示した上で、「現在この希少種が何頭いるのか、調査・集計作業を行っているところである」と明らかにした。

 環境庁生息地・地域問題局のアブドゥース局長も、ヤズド=バンダルアッバース間の幹線道路はアジア・チーターの主要な生息地の一つであるヤズドのカールマン・バハーダラーン保護区を通っているとした上で、「残念なことに、道路省はいまだ、この地域に生息する野生生物が街道を〔安全に〕渡るための地下道ないしは橋を造ってくれない」とISNAに語っている。

 アブドゥース局長は同地域の面積は約23万ヘクタールに及ぶとして、さらにつぎのように期待を表明している。「道路省の関係者には、この街道で野生生物が次々と死んでいる事実に留意して、根本的な対策を可及的速やかに検討していただきたいと考えている。実際、この地域ではここ2ヶ月間のうちに貴重なイラン・チーターが二頭死んでいる。極めて心配な状況だ」。

 なお法律の規定によれば、イラン・チーターが一頭死ぬごとに2億リヤール〔約230万円〕の被害が発生するとされている。


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翻訳者:斉藤正道
記事ID:13755