レバノン内閣施政方針声明、抵抗運動の武装問題めぐり起草が難航

2008年07月24日付 Al-Nahar 紙
■ 3月14日勢力文書:「ヒズブッラー武装状態との共存は不可能。国内の勢力の図式から除去すべき」
■ 抵抗運動の問題をめぐり、強硬姿勢の応酬で[施政方針声明起草]委員会が苦戦
■ 大統領府、内閣信任後の国民対話会議開催へ準備を開始

2008年07月24日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 内閣施政方針声明の起草を委任された委員会の協議の動向は、抵抗運動の問題というほぼ限定された一点をめぐって一進一退の状況がつづいており、昨日の第6回目の会議では4時間以上も話し合いが行なわれたが、この問題点を解決するには至らず、きわめて深刻で微妙な情勢になっている。

 今日の第7回目の会議でも解決に至るには程遠く、内閣施政方針声明の完成のめどはたっていない。そうした中で本紙が得た情報によると、フアード・アル=セニョーラ首相と[声明起草]委員会のメンバーは、ミシェル・スレイマーン大統領とナビーフ・ビッリー国会議長がバアブダ宮殿[※大統領府]で昨日午後行った会談の後、「諸対立点についてはバアブダ宮殿で開催が予定されている国民対話会議の場に先送りするという前提で、対立を克服し施政方針声明の起草を急ぐように」との意向を伝えられたという。

 この一連の動きのなかで注目されるのは、ビッリー国会議長がスレイマーン大統領との会談の後、書面による声明文を準備して読み上げ、内閣施政方針声明に関する合意の「根拠」に則る姿勢を示したことである。また情報によると、対立点の議論を国民対話会議に先送りする必要があるとのビッリー議長の示唆は、スレイマーン大統領との会談における重要な合意点であったという。国民対話会議は政府が国会の信任を得た後に開始すべく、既に準備が本格的かつ実務的に始められている。大統領政治顧問のナーズィム・アル=フーリー元議員は昨日、対話会議の準備の手始めとしてセニョーラ首相およびビッリー議長を訪問した。フーリー氏は会議のプログラム、議題、議事進行手続きの策定を行っており、今後数日間はこれらの準備をすべて完成させ、国会で内閣信任投票が行われた後すみやかに協議が開始できるよう体制を整えるため、活動を続けるという。

(後略)


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翻訳者:桑山沙央里
記事ID:14496