「中国の時代」を知らしめるオリンピック開会式、イスラエル選手団の規模はアラブ諸国を上回る
2008年08月09日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ 「中国の時代」を知らしめるオリンピック開会式、世界の目を驚かせる
2008年08月09日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ロンドン:本紙】
2008年8月8日8時8分8秒、中国は数年来準備してきたオリンピックの自称「歴史的」な開会式の幕を切って落とし、20億人以上の観衆・視聴者の目を驚かせ、「中国の時代」が到来しつつあることを世界に知らしめた。
中国人にとって縁起の良い数字の8にあやかりつつ、中国というドラゴンが催したスポーツの祭典には、一極支配の時代の終焉が近いことを示す政治的メッセージがこめられていた。開会式の演目は丸1年以上も訓練を積んできた1万5千人以上のメンバーによって演じられ、古代から続く歴史、奇跡の現在、革命や苦しみの時期、56の民族から成る国民のルーツや文化の多様性が象徴的に表された。出席した国家元首はおよそ90人、大臣は160人に及ぶ。
人権団体によるボイコットの呼びかけを無視することに決めた世界のリーダーたちが多方面から出席したことは、彼らが〔一極支配の時代の終焉という〕そのメッセージを受け入れた証であると事情通たちはみている。
そのほか注目されたのは、イスラエルのオリンピック選手団が規模においてほとんどのアラブの選手団を上回っていたことである。イスラエル選手団が44人であるのに対し、イラク、リビア両国の代表は7人、パレスチナは4人、サウジアラビアが17人、スーダンが13人、カタールが22人であった。61人の代表を送ったアルジェリアの大統領は、アラブの指導者としては唯一人開会式に出席した。
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翻訳者:森本詩子
記事ID:14516