スペイン・リーグにイラン人女子フットサル選手誕生か:ヘジャーブ着用許可が出た場合

2009年08月03日付 E'temad-e Melli 紙
フットサル・イラン代表のゴールキーパーが、スペインのクラブの注目を集めている。移籍の準備が整えば、彼女はイラン女子フットサル選手としては初の海外移籍選手となるだろう。

 ベフナーズ・ハヤートのスペイン・チームへの移籍話は、〔彼女の所属する〕チーム「テジャーラトハーネ・ホルモズガーン」のポルトガル遠征中に、同〔スペイン〕チームの代表らから提案されたもので、現在彼女の〔スペイン・チームへの〕加入の準備が行われている。

 こうした提案がなされる一方、イラン人女性はスポーツの場でもイスラーム的な服装〔ヘジャーブ〕を守らねばならないことから、この女性フットサル・プレイヤーの移籍が実現するかどうかはいまだ不透明な状況にある。イラン人女性たちがイスラーム的な服装をしたまま外国のフィールドに立つことができれば、彼女たちの外国クラブへの移籍に制約は存在しなくなる。

 サッカー連盟婦人委員会のファリーデ・ショジャーイー委員長は、あるスペイン・クラブからベフナーズ・ハヤートに移籍の提案が出されていることを認めるとともに、「サッカー連盟はこの移籍提案を歓迎しており、我が国のフットサル・チームにとってプラスになると考えています。なぜならヨーロッパのチームに行くことは、プレイヤーたちの経験を増やし、技術の向上にもつながるからです」と語った。

 ショジャーイーは「もちろんサッカー連盟は、彼女がしっかりとした服装をして試合に出られるという条件がクリアされた場合にのみ、この選手のスペイン・リーグ入りに同意することになるでしょう。ベフナーズ・ハヤートがゴールキーパーであることを考えるならば、この点で問題が存在するとは思いません」と付け加えた。

 ファリーデ・ショジャーイーはまた、「アジア大陸では、しっかりとした服装〔=ヘジャーブ〕をした状態でゴールキーパーが試合に出ることに対して、AFCの許可は得られており、この点でイラン人やイスラーム教徒の女性にとっての制約はありません。しかしこのような許可はヨーロッパではまだ下りておらず、ヨーロッパのチームがイスラーム的な服装を守ったままの〔イランの〕フットサル代表チームのゴールキーパーを雇い入れる用意があるのかどうかについては、今後を見守る必要があります」とも述べた。

 フットボール連盟婦人委員会長は、「イラン人女性の外国チームへの移籍話は、今回が初めてではありません。しかし服装問題があるために、サッカー連盟は移籍許可を出すことができないのです」と指摘した。

 ショジャーイーは最後に、「イスラームの尊厳を守りつつ、イラン・サッカー界で初めて海外で活躍する女子選手が現れ、それを通じてイラン人女子プレイヤーたちの技術力をヨーロッパに紹介することができるようになれば良いのですが」と語った。


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翻訳者:阿部初音
記事ID:17206