国民的決意もあって、チャハール・シャンベ・スーリーでの事件件数が減少

2010年03月18日付 Jam-e Jam 紙
【社会部:アーヴィード・ターレビヤーン】一年の最後の火曜日が、以前までとは様子の異なる一日となってしまってから、すでに数年がたつ。

 かつて一年最後の火曜日の夜ともなれば、人々は薪に火をともして、スプーンを叩き〔※ハロウィーンのように、チャハール・シャンベ・スーリーの日に、近所の家の前でお椀をスプーンで叩きながら、物をもらう習慣がある〕、郷土料理を用意して、古から伝わる伝統を守ってきたものだが、しかし近年、残念なことに、「手榴弾」「鉛丹」「カプセル」といった〔名前の〕発火物が静かに忍び寄り、恐ろしい爆発音を立てて、街を戦場に変え、この古からの伝統を乗っ取ってしまっている。

 何よりも悲しむべきは、顔や体を火傷し、「火傷しちゃった、火傷しちゃった」と叫び声を上げる〔人が後を絶たない〕ことである。チャハール・シャンベ・スーリーという伝統の本質は、大きく損なわれてしまっているのだ。今年、多くのウラマーや宗教・社会問題の識者たちが、一年の最後の火曜日にこうした行為を行うことは禁じられていると意見するまでに、事態は進行しているのである。

 さて数週間前から、町中の掲示板やラジオ・テレビの広告、新聞記事などは、こうした事態が続くことに警鐘を鳴らしてきたが、そのような中、今年も〔一年最後の〕火曜日が終わった。今週の火曜日の夜にケガを負った人の数が減少に転じたことから分かるのは、若者たちがこうした発火物を用いることの危険性をはっきりと認識し、それがもたらす結果について互いに注意を促しあったこと〔に、これらの宣伝が効果を上げたこと〕である。

 他方、警察が発火物を押収し、これらの製造・輸入・販売に関わった者たちを厳正に処罰・逮捕したことが示すのは、治安維持軍はこれまでつねに、そしてこれからも人々のそばにいる、ということである。

 実際、〔チャハール・シャンベ・スーリーでの〕死傷者の数を減らすために、今年全国で633名に対して、動員(バスィージ)がかけられ、〔事故防止へ向けた〕一般民衆による決意が打ち立てられた。

 民衆の認識の向上、国営放送やその他各メディアを通じた広報、そして治安維持軍の懸命の努力と協力などが相まって、今年のチャハール・シャンベ・スーリーの夜に発生した事件件数は、昨年までと比べて、かなり減少した。特に、こうした警告が若者を閉じこめ、人々の楽しみを禁ずることを目的としたものではないということ、むしろ民衆の楽しみや国民的行事を悪用しよう考える者がいるということを、人々が理解したことが、物を言ったのである。


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翻訳者:斎藤正道
記事ID:18726