イスラエルによる過去の核実験、CIAが証拠を保有
2010年08月14日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イギリスの名誉教授「CIAはイスラエルが核実験を実行した証拠を保有している」
2010年8月14日付『クドゥス・アラビー』紙(イギリス)HP1面
【ロンドン:UPI通信社】
イギリスの名誉教授が、「アメリカ中央情報局(CIA)は、イスラエルが核実験を行った証拠を保有している。それは、2004年に公開された米人工衛星がとらえたダブル・フラッシュにかんする報告書である」と指摘した。
イスラエルによる核実験疑惑にかんし、英サセックス大学のノーマン・ドンビー名誉教授は13日金曜付ガーディアン紙に、「大気圏核実験の監視を目的とするアメリカの人工衛星ヴェラが、1979年南大西洋上で核爆発の徴候を示すダブル・フラッシュを探知したというCIA報告がある」と投稿した。
その報告によれば、1979年9月、南アフリカで海軍部隊が演習していたか、あるいは警戒態勢にあった。また、サイモンズタウン[南ア]の海軍基地は9月17日から23日まで立入禁止となり、サルダナー[南ア]海軍基地もまた同月21から23日の間緊急警戒態勢をとっていた。
CIAの報告によると、イスラエルは戦場で使用する威力の小さい核兵器のような先進兵器を増やす必要があると考えていたか、短距離のランス地対地ミサイルに戦術核弾頭を積むことを検討していたか、あるいは熱核兵器製造のための核分裂トリガー開発に関心を持っていた可能性がある。
同名誉教授は「もしイスラエルが信頼できる核兵器を開発したとしたら、核兵器の実験は必要不可欠であっただろう。よって、イスラエルによる核実験の証拠は決定的ではないにしても、有力なものである」と述べている。
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翻訳者:桑原奈緒子
記事ID:20008