■レバノンの「少年兵」再び前線へ
2012年5月31日 木曜日 『アル=ハヤート』
【ベイルート:ベロニーク・アブー・ガザーラ】
安全の危機を度々目撃したレバノンの地方で生まれた子供たちにとって、幼少期という用語は一般的な生活の段階から遠ざかってしまった。しかし彼らが子どもなのは見た目だけで、彼は頭の中で党派的な考えを抱いており、何年も前から政治組織に所属している。彼らは自分達が10歳にも満たない子供であることを覚えている者が存在しない政治的組織・潮流の責任者の目の前で自らの思想や武器の保持を公言している。
仮に過去の日々がレバノンの治安について懸念すべき日々だったとしたら、一つのことが確定した。それはもはや「少年兵」が本当に存在するということを否定できなくなったということだ。特に最新鋭の武器で武装し、地方の諸組織に属する斑点のある制服を着た少年兵がレバノンの多くの地域で出現した後はそうである。
またレバノンの社会問題相であり児童のための高等評議会議長でもあるワーイル・アブー・ファーウール氏は「安全上の問題が氾濫しているレバノン北部において、少年兵がテレビ画面を通して現れた後、子どもの権利の明らかな侵害が生じている。」と述べて少年兵の存在を肯定した。そしてこの危機はトリポリ市に限られたわけではなく、ベイルートの諸街区にも武器の所持に慣れている子ども達がおり、秘密裏にだとしても市街戦に参入していた。しかしながら、治安上の諸般の危機は、たちまち彼らの存在を公然化した。
政党、政治的潮流、諸組織は、18歳以下の「少年兵」を訓練している問題についての「嫌疑」否定しているが、一番危険な時に武器を持った少年達が街中に流出し、少年達が自らを死の危険にさらしているという現実は消え去らない。そして多くの場合少年兵は本当の危機を知らない。
(後略)
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翻訳者:亜森 ディナ
記事ID:26566