イラン・チーター保護プロジェクトのジューカール所長は、「キャヴィール国立公園での石油採掘によって、公園の姿はすっかり変わってしまい、チーターが生き続けることができないほどの破壊的影響が及んでいる」と述べた。
イラン学生通信の報道によると、フーマン・ジューカール氏は「キャヴィール国立公園には独自の決まりがある。その決まりを破るような行為はすべて法律違反であり、取り締まりが必要だ」と付け加えた。
同氏はさらに、「残念ながら、環境関連の違法行為に対して、その他のケースとは異なった形で対応することに、われわれは慣れてしまっている。〔一般的な〕犯罪・重大犯罪に対応するのと同じように、この種の〔環境関連の違反〕行為にも対処しなければならないにもかかわらず、である」と続けた。
環境問題の専門家である同氏は、キャヴィール国立公園は国内でもっとも古い国立公園の一つであると強調した上で、「この公園にいる野生生物はチーターだけではない。ここには多様な動植物が生息しており、さらにさまざまな史跡も存在する。ところがこの地域における石油採掘の開始によって、これらが危険な状態に陥っているのである」と指摘した。
ジューカール氏はさらに、
これまで行われてきた監視活動によると、監視カメラの最新映像にはたった20頭のチーターしか確認されていない。とはいえ、これらのチーターは当然、1ヶ所にとどまるものではなく、チーターがこの地域で目撃されないからといって、彼らがこの公園に戻ってくることはもはやないとは言えない。なぜなら、キャヴィール国立公園はイラン・チーターの生息地であり、さらなる食料と安全の確保のために、彼らがここに戻ってくる可能性もあるからだ。
と述べた。