サバー・アニメーション・センターはイラン・イスラーム共和国の創設者〔=ルーホッラー・ホメイニー〕に関する200分間のアニメを、〔イラン国営放送の〕アニメ・チャンネルでの放映用に制作した。これらの作品はイマーム・ホメイニー逝去記念日〔=6月4日〕前後〔※〕に放映される予定である。同チャンネルは、この偉人の人生と生活のさまざまな側面をアニメという形で描写することで、子供たちにイマームの人となりを紹介したいと考えている。
※訳注:ホルダード月14日(6月4日)は1989年に死去したホメイニーの逝去記念日となっており、また翌15日(6月5日)は1963年6月5日に起き、多くの犠牲者を出した反国王デモの記念日となっている(両日とも国の祝日)。1979年革命の「リハーサル」と呼ばれる同日、ホメイニーはこのデモの首謀者として逮捕されている。
「イマームと子供」、「酒飲みたち」、「優しい私たちのイマーム」、「お日様への手紙」、「日の光に向かって一歩ずつ」などがイマーム・ホメイニー逝去記念日の前後、アニメ・チャンネルで放映される予定だ。さらにアニメ「我らがイラン」の一部も〔ホメイニー関連のアニメとして〕放映されることになっている。
これらのアニメ作品は、イラン国営放送エスファハーン支局が制作した「優しい私たちのイマーム」を除いて、すべてサバー・アニメーション・センターで制作されたものである。
「イマームと子供」は4話からなるシリーズで、エブラーヒーム・ギャンジーが監督し、また有名な戯画作家バフマン・アバディーが美術を担当する形で制作された。このアニメはイマーム・ホメイニーに関する子供たちの思い出を描くもので、アニメ・チャンネルにて火曜日から木曜日〔6月4日〜6日〕にかけて放映される。
〔‥‥〕
アシュラフ・ジャアファリー氏が監督し、国営放送エスファハーン支局が制作したアニメ「優しい私たちのイマーム」は、とある外国人の年老いた女性がイマームにプレゼントしたネックレスをめぐる物語である。このアニメは、ホルダード月14日〔6月4日〕火曜日の18時に、28分間にわたってアニメ・チャンネルで放映される予定だ。
また、アニメ「お日様への手紙」は12分間の作品で、ファラフナーズ・バーゲルがある村の少年の思い出から取られた実話に基づいて、伝統的な手法である二次元テクニックを用いて制作したものである。このアニメの脚本も担当しているバーゲル氏にとって、このアニメは初の監督作品で、ティーネイジャー用にこのショートフィルムを制作したとのことである。
ファラフナーズ氏によると、アニメ「お日様への手紙」は辺境の地にある某村に住むマジードという名の少年に関する物語で、彼はイマーム・ホメイニー閣下に手紙を書きたいと願いつつも、彼の村には郵便制度が整備されていないために、一計を案じるという内容となっている。
この映画の特徴は、手書きによる描画とコンピューター・グラフィックの両方を用いて、ある辺鄙な美しい村の情景を見事に描き出したところにある。アニメ「お日様への手紙」はホルダード月15日〔6月5日〕水曜日に、20時26分からアニメ・チャンネルにて放映予定である。
「日の光に向かって一歩ずつ」は、イマーム・ホメイニー閣下の青少年時代を描いたもので、ラスール・バーバーレザー氏の監督・制作によるものである。
このアニメは、バフティヤール族を鎮圧するためにホメイン村周辺を通りかかる〔パフラヴィー体制時代の〕政府軍の様子を描いている。彼らは食糧不足に陥り、追い剥ぎらと共謀して、ホメイン村を訪れていたキャラバンから貢物をせしめようと人質を取る。しかし若きルーホッラー〔・ホメイニー〕はその他の友人たちとともに、追い剥ぎらの企みの裏をかく、といった内容となっている。このアニメ映画はホルダード月13日〔6月3日〕月曜日に放映される。
これらのアニメ以外に、109話からなるアニメ「我らがイラン」のうち一話が、イマーム・ホメイニーの事績を紹介するものとなっている。このアニメはホルダード月15日〔=6月5日〕水曜日の20時に、アニメ・チャンネルで放映される予定。
「我らがイラン」は、アリー・モリーヒー監督による作品で、各話は我が国の歴史の誇りや旧跡などを青少年に紹介する内容となっている。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)