レバノン:大統領任期終了に伴う「憲政上の真空」発生まであと3日
2014年05月22日付 al-Hayat 紙
■レバノン:スライマーン大統領、議員に大統領職の空位を回避するよう要求するも、定足数と棄権をめぐる論争に発展
【ベイルート:本紙】
レバノンのミシェル・スライマーン大統領は憲法が定める自身の任期終了の72時間前を迎え「元首の席が空位になることの問題とリスク」を避けて、憲法が定める信任投票を完了することを国民議会に呼びかけるとともに、大統領職の空位による「影響が国家のヒエラルキーにおいて権力の座を分配するという国民憲章合意(ターイフ合意)の本質にも及ぶだろう」との見方を示した。
3月14日勢力の候補者でレバノン軍団代表のサミール・ジャアジャア氏は昨日、マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教との会談の後「われわれは、その代償がいかなるものであったとしても、政治的空白が起こらないようにするための解決法を考えている。それはこの空白が長引かないようにするためで、いくつかの考えをラーイー総大司教にすでに提示したが、現時点でその内容は開示できない」と述べた。
スライマーン大統領の言葉は、議会に送られた書簡において記されたもので、それは憲法の規定に従い、大統領書簡代読の目的のために召集された昨日の特別会で読みあげられた。大統領はこの書簡のなかで「憲法は、あなたがたメンバー全員が(大統領の)選出を阻止したり、遅らせたりするのではなく、行動し、選出するよう促すべく、憲法が定める代議権をあなた方に託した」と強調した。大統領書簡の代読は、今日予定されている5度目の議会特別会の直前に行われたものであるが、この特別会は、これまでと同様、ミシェル・アウン中将が率いる議会の「変化改革ブロック」(27議員)、ヒズブッラーの議員(13議員)、そしてそれ以外の3月8日勢力の面々が欠席し3分の2という定足数に達しないため、その開催はなされないだろう。
(後略)
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翻訳者:西村早奈恵
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