数千名の志願兵、イラク軍への支援に向けて準備(下)

2014年06月14日付 Jam-e Jam 紙
 またファールス通信が報じたところでは、イラク治安部隊はバグダード市内で大規模な治安措置を実施し、夜間外出禁止令を過去2日間にわたって敷いたとのことである。治安部隊はバグダード市に入るための主要な入り口4ヵ所を封鎖し、また軍部隊も同市内で大規模に展開している。こうした状況にもかかわらず、同市の住民の日常生活は、滞りなく営まれているという。イラク内務省の発表によれば、これらの措置はダーイシュのテロリストらがバグダードに侵入するのを防ぐ目的で行われているとのことである。

 他方、対テロ闘争局の正規のスポークスマンであるサバーフッニイマーン氏は、「軍の戦闘員らは金曜日、ダーイシュ分子多数をティクリート市北部で殲滅させた」と発表した。

 木曜日に発表されたところによると、テロ組織ダーイシュは〔モスルとは別に〕ディヤーラ県の二都市「アッ=サアディーヤ」と「ジャルーラー」を占領することに成功したという。これに対し、ディヤーラ県警察の治安筋は昨日、イラク軍の手によってダーイシュ分子が一掃された後、〔クルドの〕ペシュメルガ軍がジャルーラーとアッ=サアディーヤの二都市を掌握したと指摘した。ジャルーラー市はイランと国境を接しているだけではなく、重要な軍事基地を有しているため、この街の重要性は高まっている

 これとは別に、木曜日にはイラク軍即応部隊が武装勢力とファッルージャ近郊で戦闘を行う出来事も起きた。スカイニューズ・アラビアが報じたところによると、イラク軍のヘリコプターがファッルージャ市の東部や北部、西部を標的にして攻撃を実施した。

 また別の情報によると、イラク政府の責任者らは同国の軍に対し、武装勢力からイラク北部の都市モスルを解放するための軍事作戦をスタートさせるために、同市に向けて進軍するよう命じたという。その一方で、ダーイシュも自身の支持者らに対し、バグダードやカルバラーに向けて進軍するよう呼びかけている。

停滞する政治

 危険に満ちたイラク危機から4日、いまだ同国の当局者らは合同会議を開催し、テロリストたちの攻撃に対抗する方策について明確かつ断固とした決断を下せずにいる。ここ数日、イラクの議会と政府は、同国に非常事態宣言を出すことをめぐって、合意を得ることに失敗している。

 こうした中、ヌーリー・マーリキー率いる「法治国家連合」の議員の一人は、同国での最近の出来事はトルコが計画し、サウジアラビアが資金援助したことで起きたものだと指摘した。

 他方、イヤード・アッラーウィー率いるワタニーヤ連合〔※「イラキーヤ」のこと〕は「イラクは断崖に立たされている」と警告した上で、救国政府の樹立を呼びかけた。同連合によれば、救国政府はイラクを〔危機から〕救い出すために〔民族間・宗派間の〕真の和解の上に成り立ったものでなくてはならず、次期政権が憲法に基づいて成立するまでの間、国政を預かるものだとのことである。

 またレバノン・ヒズブッラー所属の〔レバノン議会の〕議員であるフサイン・アル=ムーサウィーは昨日、イラクで今起きている出来事はシオニスト=アメリカによる策謀に奉仕するためのものであると指摘した上で、イラク国内のスンナ派/シーア派両信徒に向けて、ダーイシュには団結して対抗するよう呼びかけた。

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翻訳者:8410157
記事ID:34419