テロ組織「ダーイシュ」は、2014年ワールドカップ・ブラジル大会を観戦した者全員を、鞭打ち刑に処した。
ニュースサイト「アル=マサッラ」がイラク北部ニーナワー県の中心都市モスルの地元筋の話として、同市から伝えたところによると、ドイツとアルゼンチンのサッカー決勝戦を観戦することは聖ラマダーン月の礼拝行為への不注意・無関心をもたらすと、ダーイシュは試合前に表明したという。
ダーイシュはこれを根拠に、モスル市内の各モスクに設置された同グループ直属の委員会に対し、ワールドカップ決勝戦の観戦中に〔その様子が〕目撃された者を全員逮捕し、鞭打ち刑に処すよう命じた。なお、ダーイシュは7月中旬、2014年ワールドカップ・ブラジル大会を観戦したとして、あるイラク人の若者をモスル市内で鞭打ち刑に処している。
モスル在住キリスト教徒の職員らが解雇
別の報道によると、テロ組織ダーイシュの命令によって、医者や看護師をはじめ、モスル在住のキリスト教徒の従業員数百名が職を失った。
ダーイシュはモスル市内のすべての病院や保健施設に対して、キリスト教徒の職員全員を解雇するように命じた。
ニュースサイト「アル=マサッラ」がイラク北部ニーナワー県の地元筋の話として伝えたところによると、モスル市内の病院や保健施設からキリスト教徒の職員を解雇するよう命じたダーイシュの命令は、キリスト教徒系の諸部族に対する圧迫や殺害、同市からの強制移住を試みる同集団の政策の一環として行われているものだという。
〔旧フセイン体制の残党である〕バアス党主義者と〔シーア派を異端視するスンナ派過激派である〕
タクフィール主義者が寄り集まったテロ組織ダーイシュは先の6月にモスルを占領して以降、同市在住のキリスト教徒たちに対して、ジズヤ(人頭税)の支払いを強要している。(イラン国営放送報道センター)