くノ一のはオールマイティー:イラン紙、女性「ニンジャ・レンジャー」を直撃取材(下)

2014年09月04日付 Iran 紙

服の色

 ニンジャ・レンジャーの服装にはいくつかの色柄があり、初心者、師範、師匠によって異なる。ドゥースティーさんは言う。

初心者は黒色の服を着ます。生徒が黒帯や茶帯になると、迷彩色つまり緑地のヒョウ柄の服を着ることができます。3段以上の師範は青色の服を着ます。それぞれの色には、それ独自の哲学(由来)があります。緑地のヒョウ柄は森を、青は海を、カーキ色は砂漠を意味します。自身の姿をカモフラージュすることができるよう、黒色は夜に、白色は雪の中で利用されます。

 モハンマディーさんも言う。

各州の代表は〔それ以外の人と〕分けるため、青地の迷彩服を着ます。白の服は極めて高段の師範のためのもです。〔普通の〕師範は師匠の前で白色の服を着ることはできないのです。


修行

 武術使いは初段になるのにどれくらいの修行が必要なのだろうか。モハンマディーさんは言う。「私は3年間修行を積み、初段になりました。こういう具合に上達していったのです。もちろん、上達具合は、どのスポーツと同じく、人それぞれです」。〔‥‥〕

開始年齢

 ニンジャ・レンジャーに興味をもつ人たちの年齢は4歳から40歳まで、さまざまだ。二人の師範が言うには、8歳から11歳の時に始めるのがもっともいいという。しかしだからといって、その他の年齢で始めた人には、この武術の習得は不可能だというわけではない。モハンマディーさんは言う。

4歳の生徒さんがいますが、娯楽として、少しずつこの子には教えています。この子もこのスポーツから、何かしらを覚えてはいます。私たちのところには40歳になる人もいます。こうした人たちは覚えるのが好きで、練習もよくします。そのため、習得も早いです。歳を取ってからこのスポーツを始める人たちには、「ゆっくりとしたアクロバット」のスタイルから始めてもらっています。というのも、彼ら/彼女たちの体には柔軟性がなく、技を早く覚えることができないからです。結果として、例えば〔体の〕バランスを得るのに非常な努力が必要となるのです。

〔‥‥〕

道徳的な原則の遵守

 武術では、道徳が重要であり、生徒たちは皆、道徳的な原則を守らねばならない。しかし、その場合の道徳とは、どのような内容を含んだものなのだろうか。

 二人の師範はともに、ニンジャはまずあらゆる規律を覚え、それを守ることが重要だという。彼らは道徳上の原則を守って、教室では目上の者、先生、先達への敬意を学ばねばならない。

 モハンマディーさんは続ける。

やんちゃな子供たちは、教室で礼儀を学び、冷静な心を持つようになります。子供たちの振る舞いがすっかり変わってしまうことに、驚かれる親御さんたちも多いですね。

 この武術のテヘラン代表を務めるドゥースティーさんも、次のように言う。

この武術では、道徳が大切です。生徒たちには、もしトラブルに直面しても、この技をケンカで使ってはいけない、優しい言葉でトラブルを解決するように、ということを教えています。私たち自身そうですし、さまざまな状況下でも、自分を守るために〔ニンジャの〕テクニックを使うことはありません。生徒たちに言っているのは、武術家は強い内面・心、我慢する心をもたなければならないということです。強い肉体をもつことは、誰にでも可能です。重要なのは、強い心を持つことです。ニンジャは強い心を持たねばならないのです。

〔‥‥〕



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。


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翻訳者:エプール・シムオーベ
記事ID:35331