日本の有名な演奏家であり、ゴールデングローブ賞とグラミー賞という重要な賞を二つ獲得したことのある喜多郎が、紆余曲折を経てついにテヘランに到着した。
イラン学生通信によると、卓越したアーティストである喜多郎はメフル月21日(月)〔西暦10月13日〕の早朝に、イマーム・ホメイニー空港にてテヘラン入りした。空港には音楽事務所のピールーズ・アルジュマンド社長がこのアーティストを出迎えた。
また、喜多郎の共演者の4人はメフル月20日(日)〔西暦10月12日〕の午後に、すでにテヘラン入りしていた。喜多郎はオーケストラの元楽団員らとともに、メフル月23、24、25日〔西暦10月15、16、17日〕に内務省ホールでコンサートを行うことになっている。
妻とともにテヘランを訪れた喜多郎は、「イラン訪問に、胸の高鳴りが抑えられませんでした。とても興奮しており、早くコンサートで観客のみなさんとお会いしたいです」と述べた。
彼はまた、イランでの少ない機会の中で、イランの豊潤な音楽を聴けることへの期待を口にした。
喜多郎は、西暦1953年に日本の豊橋市で生まれた。彼はまずギターを1本買い、先生につくことなく演奏を体験した。現在、世界でも最も偉大な作曲家のひとりとみなされている彼には、古典的な意味での音楽的素養はないが、自身の言葉によれば、自分の耳と感覚のみを信頼することを学んだという。現在(アメリカの)北サンフランシスコに住んでいるこの世界的に有名なミュージシャンは、シンセサイザーという名の魔法の楽器と出会い、真剣にワールドミュージックの世界に足を踏み入れた。
彼は、「ファー・イースト・ファミリー」というグループと出会い、ヨーロッパ・ツアーを敢行した後、1976年にファースト・アルバムを発表した。彼の初期のアルバムとしては、「満月の物語」や「天界」などがある。
喜多郎は、「シルクロード」というドキュメンタリーシリーズの音楽制作に携わったことがきっかけで、世界的な名声と人気を獲得、ついに権威あるグラミー賞とゴールデングローブ賞を手に入れた。オリバー・ストーン監督の映画「Heaven &Earth」の音楽の制作も、彼の仕事の一つである。彼はこれまでに30枚のアルバムを出しており、その多くが最も売れているワールドミュージックの作品となっている。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。