■サウジアラビア:馬術を習う女性の割合が70%に上昇
【リヤド:ジャウハラ・フマイド】
アラブ人たちは古くから馬術に熱中し、彼らのあいだの誇りとしてきた。彼らは幼いころから息子たちに乗馬と馬の世話の技術を教えてきた。それは馬術に携わることが彼らの生活の中で主要な役割であったということである。アラブ人の起源が馬とのつながりにあるとしても不思議はない。
乗馬は男性の活動に分類されるが、アラブの古いことわざで女性は馬とつながりがある。馬術はもはや一方の粗野な性に独占されるものではなく、現代では女性に親しまれ楽しまれるスポーツとなり、彼女らを脅かさないスリリングな冒険となった。最近5年間で女性に乗馬を教える学校やクラブが広まり、忍耐と勇気を教えるこのアラブのスポーツに対する女性の関心が高まった。馬術はもはや上流階級層に限られたものではなくなり、社会のさまざまな階層の人々がこの趣味と馬の世話を愛するようになった。誇り高き馬は乗り手を選ぶとはよく言われるが、では乗り手が女性であったらどうだろうか?
乗馬クラブの経営者で理学療法のスペシャリストであるナーリーマーン・バイトゥーニー博士は、本紙へのインタビューのなかで次のように語った。「乗馬レッスンへの女性の申し込みの割合は最近3年間で70%まで増加した。それによってクラブの事務局は馬を増やそうと、2012年には4頭のみだった雄馬の数が13頭に達した」。さらに、「レッスンを希望する女性は80歳まで受け入れ、子供用のレッスンは5歳から始める」と付け加え、人間の熱意、協力する愛、自信、そして忍耐を育む乗馬スポーツは、男女に等しく重要である、と指摘した。
また同博士は、女性へのダメージはないことを強調したうえで、乗馬と障害物のジャンプのレッスンに加え、馬の世話と掃除の仕方に関するレッスンプログラムを用意していると述べた。そして、乗馬スポーツは自閉症や四肢まひ、ダウン症候群などの援助を必要とするいくつかの特別な症例の治療に、また身体障がいや事故の後遺症、運動や知能の発達に遅れのある人にも効果があると述べた。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。