若い男性、家庭裁判所で離婚を請求―理由は「妻は寝てばかりいるから」(3)

2015年05月20日付 Jam-e Jam 紙
専門家の見解:結婚に際してはよく考えて

【ハサン・アシャーイェリー博士(心理学者)】残念ながら今日、若い男女は〔互いに対する〕十分な理解をもたぬまま、容姿や〔財産・収入などの〕物質的な条件だけを理由に、一瞬の感情的決断によって結婚をしてしまうが、これは大きな間違いであり、こうした要因が離婚数の増加を生んでいる。こうした結婚は、一緒に暮らし始めてまさに数ヵ月、あるいは長くとも2〜3年で離婚するという結末を迎えることになるだろう。

 結婚に対する若者の基準が、〔結婚相手の〕誠実さや信仰、文化、家族の出自にあるのなら、一緒に暮らす中でさまざまな問題が生じても、〔結婚相手に〕落胆・失望することはないし、心を一つにして、手に手を取り合い、さまざまな困難や違いを乗り越えていこうと努力するだろう。

 しかし、結婚が外見や容姿、財産などを基準にしたものだった場合、ほんの些細な問題が生じただけで、逃げ道を求め、離婚を考えるようになるだろう。

 他方で、最も重要なのは、お互いを理解しあうことである。若いカップルがしっかりと認識しておかねばならないのは、共同生活では多くの違いをもっているかも知れない人物と、一つ屋根の下で暮らしていく、ということである。

 それゆえ、何よりもまず彼らに必要なのは、このことをしっかりと理解し、相手側の考えを尊重するという姿勢である。男女とも自己中心的に物事を考えるべきではないし、自分の言っていることはすべて正しい、相手側は自分の意見に従うべきだ、などと思ってはいけないのである。

 彼らは結婚する前に、この〔男女間にある〕違いに注意を払い、その人のもっている〔自分との〕違いを理解〔し受け入れることの〕できる人物を〔伴侶として〕選ぶべきである。実際、結婚とは未婚の男女が人生の中で下す最も重要な決断である。それゆえ、正しい選択は安らぎや安全をもたらすが、誤った結婚がもたす結果は、その人、そしてその家族を何年間も悩ますことになるのである。

 今回の問題では、別の問題が原因でこのカップルは家庭裁判所のもとを訪れる羽目となったのであって、〔妻の側の長時間の〕睡眠はこうした問題を隠すための口実にすぎないように思われる。

 夫婦は自分が求めていることを、お互いに隠し合ってはならない。なぜならそのようなことをした場合、それは彼ら自身にとって生活をつらいものにし、些細な問題も大きな言い争いの口実としてしまうからだ。

 私たちがいつも強調していること、それは離婚は最後の解決手段であり、ほんの些細な意見の相違が生じたくらいで、離婚を考えるべきではない、ということである。


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翻訳者:8413105
記事ID:37682