玩具監視評議会書記はさらに、次のように付け加えた。
我が国の玩具市場の95%は外国製のおもちゃが占めており、そのうちの90%は中国からイランに輸入されている。中国製のおもちゃは価格が安く、イランの市場を覆い尽くすことができるためだ。おもちゃはドイツやスペイン、イタリア、台湾、タイなどの国々からも輸入されているが、その割合は輸入品のうちの10%にも満たない。
輸入市場もバランスを回復
イランへの外国製の玩具の輸入はイラン暦1381年〔西暦2002年〕まで禁止されていたが、玩具の輸入が解禁されて以降、市場は輸入業者に牛耳られ、国内の玩具製造は活況を失っていった。
統計によると、90年〔西暦2011/12年〕には玩具の輸入量は過去最高を記録し、5千万ドルもの外国製のおもちゃが合法的にイランに輸入された。これによって、自国の生活スタイルや文化が〔玩具の輸入という〕商売の犠牲となったと言っていいだろう。
ファルジュー氏はこれに関して、次のように述べている。
イランへの玩具の輸入が最大となったのはイラン暦1390年〔西暦2011/12年〕で、約4800万~5000万ドルが合法的な窓口を通じてイランに輸入された。〔‥‥〕しかし我々は、大量の玩具の密輸に直面している。〔‥‥〕90年以降、リヤールに対するドルの価値が大幅に変わった結果、玩具の輸入は55%も落ち込み、92年〔西暦2013/14年〕は90年と比べて、外国製玩具の輸入は33%減少した。
しかしファルジュー氏によると、93年〔西暦2014/15年〕になると、この市場も安定感を取り戻すようになったという。同氏はこのことについて、「93年になると、〔輸入は〕増加に転じた。この年、毎月〔平均で〕350万ドルの玩具が輸入され、その額は合計で4200万ドルに達した」と説明している。
密輸玩具の存在は?
しかし、市場に出回っている玩具はすべて規格に沿ったものなのだろうか。〔‥‥〕ファルジュー氏はこの件について、「残念ながら、国内に玩具が輸入されるようになってからの10年間、我々はこれらの監視機構による統一的で継続的な監視を目にすることはできなかった」と述べている。
〔‥‥〕
生活スタイルに及ぼす文化製品の広範な影響力と、その社会的行動の形成作用に鑑みるならば、正規の輸入であれ非正規のそれであれ、〔国は〕そのあり方に対してもっと関心を示し、より本格的な対策を構想することが必要ではないかと思われる。