男児暴行魔に死刑判決—2人の男、男児を家畜小屋に連れ込み絞殺

2015年05月30日付 Jam-e Jam 紙
【ジャーメ・ジャム紙19面】8歳になる男児を暴行し、殺害した悪魔のような性質の男2人に対し、刑事裁判所の5名の裁判官は死刑3回と禁錮45年の刑を言い渡した。

 ジャーメ・ジャム紙の報道によると、昨年アーザル月11日〔西暦2014年12月2日〕、ホセインという名の8歳になる男児が友達と遊びに行くために、ザンジャーンの、とある村にある自宅を外出し、戻らなくなった。息子が長い間戻らなくなったことから、家族はザンジャーン市内にある刑事警察を訪れ、ホセインが行方不明になったことを通報した。

 家族からの訴えを受け、警察官らは赤新月社の救助隊員らの協力を得て、地域の捜索を行った。しかし男児の足取りは杳としてつかめなかった。警察官らはさらに、男児殺害の可能性も視野に、村の周辺にある廃屋の捜索を開始し、ついに人気のない家畜小屋で、ホセインの遺体を発見した。遺体を調査した法医学の専門家らは、男児が首を絞められて殺害されたこと、そして殺害の前に〔性的な〕暴行を受けていたことを公表した。

 捜査の過程で、モルタザーとモハンマドという名の2人の若い男が犯罪に関与していた痕跡が発見され、彼らは逮捕された。事件の2人の容疑者は男児の略取、暴行、ならびに殺害を自供、事件現場を再現した後、刑務所に入れられた。

 昨年アーザル月下旬〔西暦2014年12月中旬〕、最初の公判がザンジャーン州刑事裁判所1号法廷で開かれた。後半の冒頭、検察側代表が起訴状の説明を行い、事件の2人の被告に対して求刑を行った。続いて男児の遺族が、2人の被告に対して死刑を求めた。

 裁判長はモルタザーに問われている罪を説明し、自己弁論するよう求めた。若い男は罪状を認めた上で、次のように述べた。

事件のあった日、私は仕事をしていました。するとホセインが私のところにやってきて、私に弓矢を作ってほしいと求めてきました。私はムラムラとした気分になり、男児を人気のない家畜小屋に連れて行き、そこで暴行しました。その後、モハンマドがやってきて、彼も男児を暴行しました。ホセインはこのことを家族の人に言うと脅してきました。モハンマドは陰湿な犯罪の秘密がばれるのを恐れて、服のジッパーで彼を絞め殺しました。

 モハンマドも罪状を認め、次のように述べた。

私は1人で殺人を犯しました。モルタザーは〔殺人という〕犯罪には何ら関わっていません。私は男児がこのことを、家族の人に言うのを恐れ、彼を殺せばこの陰湿な犯罪が露見する恐れはないと思いました。

 被告らはその後の公判で、自供した内容を否定して無実を主張、殺害にまで至った略取事件に何ら関わっていないと述べた。被告人および弁護人らの最終弁論の後、裁判官らは判決を言い渡すために協議に入り、この2人の悪魔のような若者に対して、極刑を言い渡した。

 遺族の弁護人を務めるサイード・ハージーナジャフィー氏はこの件について、ジャーメ・ジャム紙に次のように述べている。

ザンジャーン州刑事裁判所1号法廷のハージヴァンド裁判長は4名の判事補(ナギールー、パーシャーイー、セイエディー、およびモガッダミー各判事補)とともに、モルタザーおよびモハンマドに対し、ホセインへの暴行の罪で公開処刑の判決を下した。また両被告とも、略取の罪でそれぞれ禁錮15年、モハンマドは殺人の罪でキサース刑、モルタザーは殺人幇助の罪で禁錮15年が言い渡された。

※訳注:本記事の冒頭で、2人の被告に対し死刑3回と禁錮45年の刑が言い渡されたとあったが、それはモルタザーおよびモハンマドは男児暴行の罪でそれぞれ死刑が言い渡され、モハンマドは殺人の罪でキサース刑(ここでは死刑)が言い渡されたことから、死刑が計3回、モルタザーとモハンマドは略取の罪でそれぞれ禁錮15年、計30年、モルタザーは殺人幇助の罪で禁錮15年、よって2人合わせて禁錮計45年という意味。
 同氏はさらに、「両被告は20日以内に裁判所の判決に対して異議を申し立てることができる。判決が国の最高裁判所で支持された場合は、この判決は〔速やかに〕執行されることになるだろう」と付け加えた。


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翻訳者:ST
記事ID:37951