東アゼルバイジャン州のオルーミーイェ湖(またはオルミエ湖、ウルミエ湖)再生本部長を務める州危機管理所所長のハリール・サーイー氏は、この湖の水位が前年同期と比較して6cm低下したと述べた。
イラン国営通信によると昨日、サーイー所長は記者団に対し、「今回の低下率は、40~45cmという昨年の低下率と比べると取るに足らない値となっており、実施されている水量管理および再生計画が歯止めとなっていることを示している。」と説明した。
同氏は続けて、「湖の水量が330億立方メートルであったイラン暦1378年(西暦1991年/2000年)から現在に至るまで、毎年40~45cmの割合で水位が低下しており、現在の水量は23億6千万立方メートルである。また湖の水面は、昨年のイラン暦3月19日(西暦6月9日)の時点では海抜1270.58mだったが、現在は1270.52mである。」と述べた。
彼はまた、「湖の再生と生態学的水準である水量140億立方メートルに達するよう水位を上げるために、現在26件のプロジェクトを実行している。これらのプロジェクトに伴い、[水資源の]節約もまた第一に掲げている。」と語った。
更に同氏は、「わが国の水の危機は、深刻である。再生可能水資源の使用量は世界平均より大幅に高く、85%近くに達する。他方、エジプトにおける使用量は45%、アルゼンチンでは17%である。また、地下水の不適切な汲み上げは平地で50cmの地盤沈下を招いており、国内の水の危機は看過できない深刻な事態に陥っている。」と述べた。
オルーミーイェ湖は、約5万2千平方キロメートルを擁するイラン国内最大の湖であると同時に世界第二位の面積を持つ塩湖であり、そのユニークな環境的特質によりユネスコ生物圏保護区に登録されている。
オルーミーイェ湖は、ここ20年に及ぶ干ばつによって徐々に水が干上がっていくという事態に陥っており、第11期イラン政府は、環境保護政策に本腰を入れ、本年度、オルーミーイェ湖水域の保護と再生のために1兆5千億トマーン(約50億円)の予算を割り当て、多くの政策を推進している。
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翻訳者:8410141
記事ID:38006