結婚相手を見つけるためのサイトで独身女性らに詐欺を働いていた凶悪な男が、最後の「獲物」をゆすろうとした際に逮捕された。容疑者はマシュハドにある旅館で、被害者の一人に乱暴を働いていた。
テヘラン・メフラーバード空港警察の治安司令官は、この件について本紙ジャーメ・ジャムに次のように述べている。
本件の捜査は、ある大学生の独身女性が詐欺師の男を訴えたことで、今年のオルディーベヘシュト月5日〔西暦2015年4月25日〕から、メフラーバード空港情報治安警察の捜査官らによって始められた。訴えを起こした女性への取り調べで分かったのは、彼女がその2ヶ月前に、とある結婚相談サイトに登録して、ある若者と知り合ったということである。この男は自分のことを、資産家でテコンドーのコーチをしており、さらには会計士であると称していた。そして女性の信頼を惹き付けるや、結婚をちらつかせて、彼女からノートパソコンを借り、返却を拒むようになった。そして容疑者は被害者に対し、もし訴えを起こせば、パソコン内にある画像を公開すると脅したという。
エブラーヒーム・ホセインザーデ大佐はさらに、次のように付け加えた。
メフラーバード空港検察庁第1課で立件されると、容疑者逮捕に向けた捜査が続けられた。すると、別の2名の若い女性も容疑者への訴えを提出した。本件の捜査は続き、ついに容疑者は土曜日の午後、ある被害者に連絡を入れ、要求された金を口座に振り込まなければ、写真とプロフィールをインターネット上に公開すると脅してきた。
同氏はその上で、次のように指摘した。
このことを知った捜査官らは、被害者が容疑者と約束した、メフラーバード空港周辺にある面会場所に向かい、詐欺師の男を逮捕した。容疑者は逮捕後、警察に自分を病院に搬送させ、そこで逃亡の機会を得るために、病人のふりをしたが、この企ても功を奏しなかった。取り調べの続きで、容疑者は結婚をちらつかせて独身女性らをだまし、彼女たちから金品を詐取したことを認め、「昨年の冬から、若い女性たちから1億1千万トマーン〔※約360万円〕以上の金を詐取した。その多くは、大学や大学院で教育を受けたことのある女性たちだった」と供述した。
同氏はまた、次のように述べた。
こうした中、容疑者逮捕後、マシュハド在住の19歳の女性が署を訪れ、ベフルーズ(23歳)〔※容疑者の男の名前〕を訴えた。彼女を取り調べたところ、彼女はレストランで働いており、結婚相談サイトで容疑者と出会ったこと、ベフルーズは結婚をちらつかせて彼女に詐欺を働いていたことなどが分かった。また、容疑者がマシュハドを訪れた際、ある旅館に泊まり、そこにこの若い女性を招き入れて乱暴を働き、数回に分けて彼女から520万トマーン〔※約17万円〕を脅し取ったことも分かった。その他の犯罪行為についても真相を明らかにするため、容疑者に対するさらなる捜査が続けられている。
メフラーバード空港警察の治安司令官は、各家庭、特に若い独身女性らに警告を発し、インターネットやバーチャル空間を利用しようとする際は、十分に注意し、よく知りもせずに簡単に他人を信用しないよう呼びかけた。
司法からの要請を受け、容疑者の写真は顔を隠すことなく紙上に公開することとなった。それは万が一このインターネット犯罪者のワナにかかった人が他にいる場合、テヘラン・メフラーバード空港情報治安警察のもとを訪れて、容疑者を訴えることができるようにするためである。
つづく