サイバー警察「お見合いサイトは違法」

2015年06月10日付 Iran 紙
 これまでのところ、結婚相手を探すためのお見合いサイトに対して運営許可が下りたことはなく、一部のお見合いサイトが謳う許可取得済みの主張は偽りである。

 治安維持軍サイバー警察のサイバー犯罪予防課の課長代理は、次のように述べている。

現在、お見合いサイトの状況は法に則ったものではまったくなく、信頼できない。こうしたサイトでは、現実とは異なるウソのプロフィールが散見され、極めて危険な状況である。この種のサイトでは、犯罪者たちが〔自分は資産家だ、といったような〕特別な状況を吹聴することで、〔結婚詐欺のような〕人倫に外れた目的を追求している。

 アリーレザー・アーザルデラフシュ大佐はさらに、次のように言明した。

お見合いサイトでは結婚詐欺が極めて容易である。こうしたサイトでは、人は簡単に自分に関するウソの情報を提示する。サイトの運営者たちも大抵、こうした情報を検証する術をもたないし、そうする気もない。なぜなら、サイトの運営者たちの視線は、利益を上げ、顧客を簡単に獲得することに向けられているからだ。

 同氏はさらに、次のように付け加えた。

残念ながら、邪で不道徳な業者らが、結婚・パートナー探しを簡便にするとの謳い文句のもと、人々を欺し、彼らの個人情報を盗み、ときに彼らの個人的な写真などを悪用して、倫理や公衆の貞操観念に反する内容のものを〔ネット上に〕ばらまいている。そうなると、人々の尊厳は傷つけられ、取り返しのつかない結果がもたらされるのである。

 アーザルデラフシュ大佐は、お見合いサイトの中には特殊な目的をもって設立されたものもあると指摘し、「こうしたサイトは人々の個人情報を収集し、許可なく、こうした情報を他人や広告企業に売り渡している」と続けた。

 アーザルデラフシュ大佐はまた、お見合いサイトの内容および実績には科学的な信用性が欠けているということは、心理学者や社会学者の調査からも明らかだと指摘し、「お見合いサイトが示す結婚像や未婚男女の関係に関するイメージは、〔イランの〕社会の慣習からはズレたものである。それゆえ、家族や若者は、こうしたサイトを信用すべきではない」と述べた。

〔‥‥〕

 アーザルデラフシュ大佐は、一部のお見合いサイトはマルジャエ・タグリード(シーア派の宗教権威)の出したファトワー(教令)を悪用して、自分たちのしていることがあたかもイスラーム法や一般法に則ったものであるかのように示そうとしていると指摘し、

例えば、あるお見合いサイトには、大アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーのものとされるファトワーが、同サイトの活動がイスラーム法にも一般法にも則ったものであることを示す証拠として、掲げられている。しかしサイバー警察が〔マカーレム=シーラーズィー師に〕ファトワーについてお伺いしたところ、同師は回答の中で、そのようなファトワーの存在を否定され、この種のサイトに対する取り締まりを〔サイバー警察に〕要望された。

 と注意を促した。


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翻訳者:HS
記事ID:38133