パレスチナ:ガザの難民がUNRWAの財政危機を懸念
2015年07月20日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ガザの難民がUNRWAの財政危機を懸念
【ガザ:アナトリア通信】
国際連合パレスチナ救済事業機関「UNRWA」は、深刻な財政危機に苦しんでおり、先日、赤字克服のために、緊縮財政の実施を余儀なくされた。これにより、同機関の援助に頼っているガザ地区の難民らは不安と恐怖を抱えている。
先月6月15日、UNRWAのピエール・クレヘンビュール事務局長は、今年の赤字は1億100万米ドルに達したと発表した。一方、同機関がパレスチナ国内や国外の難民キャンプの難民に向けたサービスの提供を継続していくと述べた。
ガザ市内の2部屋からなる小さい家で、9人の息子と暮らしているサマアーン・ハリーファ氏(47歳)は、UNRWAのサービスが減ることを恐れている。彼は、「財政難についての度重なる議論で、私たちは不安と恐怖を覚えている」とし、保健サービスや教育サービスが停滞することへの恐れも口にした。
また、ガザに住むマルワ・ウバイド氏(45歳)は、この財政危機が、保健部門や、必要とする家族への救援物資の配給に影響することを危惧している。
ウバイド氏は、彼女とガザ地区における彼女の仲間の多くが、UNRWAによる保健や教育サービスが明らかに低下していると感じ始めたことについて、以下のように述べた。「同機関は、以前は定期的に学校の生徒に対して20米ドルの現金を支給し、私の4人の子供たちもかつてはそれを受け取っていた。しかし今は、先のイスラエルとの戦争後、児童生徒に対して始められた食料配給に続いて、停止してしまった」。
(後略)
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翻訳者:甲斐江里子
記事ID:38210