陸上女子アルプテキン、ドーピングで8年間出場停止処分
2015年08月18日付 Radikal 紙
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、国際陸上競技連盟(IAAF)によるオリンピック金メダリストのアスル・チャクル・アルプテキン氏に関する申し立てを認めた。禁止薬物使用を理由に8年間の出場停止となった国民的アスリートは、2012年ロンドンオリンピック競技で獲得した金メダルも剥奪された。
CASの発表によれば、提訴したIAAFとアスル・チャクル・アルプテキン氏、トルコ陸上競技連盟(TAF)は、国民的アスリートが2010年7月から2012年10月までの間、血液サンプルに異常値があったことについて意見が一致した。
この結果を受けて同裁判所は、29歳のアスリートに対し2004年から二度目となる禁止薬物使用を理由に8年間出場停止の判決を下した。同処分は、2021年1月9日夜半まで継続する。一方、アスル氏が2010年7月29日からこれまで参加した競技で手にしたメダル、記録、賞品、ポイントや賞金についても剥奪する決定を下した。こうして、国民的スポーツ選手は、2012年ロンドンオリンピック、2012年ヨーロッパ陸上競技大会、2011年のユニバーシアードで獲得した金メダルとともに、2012年の世界室内陸上競技大会で得た銅メダルを失った。
■ドーピングの経緯
IAAFは、2013年3月に2012年ロンドンオリンピックの女子1500メートルで金メダルを獲得したアスル氏が生体(バイオロジカル)パスポートのデータでサンプルに偏差があることをTAFへ報告し、適切な処分を下すよう求めた。TAFは同年12月にインターネットサイトでの発表で、国民的アスリー トはドーピング規制に反した行動をとっていないとし、これにより処分はおこなわないとの決定を説明した。このことについて、IAAFは(TAFの決定を不 服とし、)昨年2月にCASへ申し立てた。約1年6か月後、CASの判決が下され、アスル氏を8年間出場禁止処分とした。
アスル氏は、2004年世界ジュニア選手権での禁止薬物使用を理由に2年間の出場禁止処分を受けており、今年施行された世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の規則に則り、二度ドーピングしたとの理由で8年間の(出場停止)処分が言い渡された。
■オリンピックの金メダルはトルコに残る
CASからドーピングとの判定を受けたアスル氏が2012年のロンドンオリンピックの女子1500メートルで獲得した金メダルは、同競技で二位のもうひとりのトルコ人アスリートのガムゼ・ブルト氏へ渡される。ガムゼ氏は4分10秒43の記録で銀メダルを獲得したロンドンオリンピックの新しいチャンピオンとなる。これに伴い、銀メダルは同競技で三位であったバーレーンのメイレム・ユスフ・ジェマル氏へ、銅メダルはロシアのタチアナ・トマショヴァ氏へ渡される予定だ。
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翻訳者:岸田圭司
記事ID:38450