PKKの「眠る爆弾」

2015年08月22日付 Radikal 紙

安全保障の専門家によるとPKK(クルディスタン労働者党)のテロリストが停戦期間中に設置した爆弾トラップを今になって爆発させているという。ベルマンという名のPKKの女性テロリストがウォール・ストリート・ジャーナル紙に「国が平和協議を放棄することは分かっていた。私たちはこの間に成長し、組織化された」と語った。

スィイルトのシルヴァン郡からペルヴァニ郡間の道路でパトロールをしていた軍事車両が巡回中、PKKのテロリストが道に仕掛けた爆弾を遠隔操作で爆破した結果、8人の兵士が亡くなり、このトラップに関してなぜ事前に情報が得られなかったのか、気付けなかったのかといった疑問を引き起こした。ヒュッリイェト紙に情報をもたらした情報元は、これらのトラップが数日前に仕組まれたものではなかったことを指摘した。情報元の人物は、トラップは停戦期間中からあったものであり、これらは「眠る爆弾」と呼ばれていると述べ、次のように語った。

■警備が緩和

「解決プロセスの間、地域は停戦状態だった。プロセスの期間中、地域では警備が緩んでいたのは事実だ。この間にPKKメンバーは手持ちの爆発物の一部をシェルターや洞窟に隠し、一部はスイィルトにあったように、道や橋やトンネルの基幹部分の隠れるところに仕掛けた。使われた爆発物の量は地雷が仕掛けられた場所の状況からすると700〜1000キロにもなり得る。これらの爆弾は仕掛けられた後に線の端が見えないように外に残されている。道は何度もアスファル トが敷かれたため、これらを見つけるのは困難だ。

■場所を知っている

私たちはこれを「眠る爆弾」と呼んでいる。テロリストたちはトラップを仕掛けた場所を知っているため、線をまとめて起爆装置につなげ、遠隔操作で爆発させているのだ。道路には車が走るため、常に探知機で探索を行うことはできない。この種のトラップが他の場所にもあると予想している。このため、諜報活動を強化して必要な対策をとろうと努めている。」

■地下深くは見ていない

PKKが特に道路の下に仕掛けた爆弾が見つからない理由は、これらのトラップがトルコ国軍の探知機の感知性能よりもずっと深くに埋められていることと、ビニールや板で覆われていることにある。最先端の探知機以外の標準の探知機では15〜20cmの深さにある爆発物を感知することができる。一方PKKはトラップを40〜50cmの深さに埋めている。ビニールと板で覆われているために感知するのは非常に難しい。組織の爆発物には主にイラクから調達したA4と C4が使われている。これらは昔の弾薬で強化することもできる。爆発は多くの場合、携帯電話や無線を用い遠隔操作で行っている。PKKは地雷についてもA4と C4によってより強化することができる。

■1~2km離れたところから

PKKは手作りで300以上の様々タイプの爆発物を生産する組織だ。仕掛けられた爆弾と地雷は1~2kmの距離から遠隔操作で爆発させている。治安部隊がこれを防ぐにはテロの脅威のある地域であらゆる軍事車両が強力な通信妨害装置を装備することが条件であると述べられている。通信妨害装置は傘の役割を果たしており、起爆装置に送られる信号を妨害する。アメリカが使っている地下やあらゆる場所に設置された爆弾や地雷を100~150mの距離から感知して警告するシステムも存在する。しかしこのシステムは非常に高価だという。

<後略>


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翻訳者:南澤沙織
記事ID:38484