スペイン・メディアは、サッカーのスペイン1部リーグ(ラ・リーガ)第31週目に、レアル・マドリードが敵地でバルセロナを2-1で下したことを報じた。各紙は、 この「エル・クラシコ(伝統の一戦)」についての報道で、バルセロナを批判する一方、ジネディーヌ・ジダン監督率いるレアル・マドリードを称賛した。
エル・パイス、エル・ムンド両紙は、レアル・マドリードのチーム精神が今シーズン初めてフィールド上に映し出された、という見出しを用いて、ライトパープル・ホワイトのチーム(レアル・マドリード)は諦めず、先制されつつもバルサの不敗の称号に終止符を打ったと評した。
論評では、「ジダン監督のチームは、試合最後の30分で猛烈なプレイをした。1-0と先制された後に、カンプ・ノウで勝利を収めた。バルサの牙たる3人(メッシ・ ネイマール・スアレス)はうまく機能しなかった。試合を左右したのはロナウドであった」と書かれた。さらに、レアル・マドリードのマルセロ選手は、試合後に行われた記者会見で、リーグで0-4で敗北した最初の試合に触れ、「我々にはサポーターに借りがある。マドリードのサポーターは、いつも 勝利を祝うのが似合う。このチームはもっと上位にいるべきだし、我々は全てを出し尽くさなくてはならない」と話した。
クリスティアーノ・ロナウド選手を大見出しに配置したAS紙は、「マドリードの選手10人がプレイする中、ポルトガル出身のサッカー選手が決定打を放った」と書いた。AS紙は、レアル・マドリードが51年を経てカンプ・ノウで逆転勝ちしたことに言及し、マドリードの中で最も良かったのはカセミロであったとした。
カタルーニャ紙は、3月24日に亡くなったヨハン・クライフ氏のために試合前に行われた追悼活動を大見出しにした。
スポルト紙には「バルサがどうプレイしてよいかわからなかった『エル・クラシコ』だが、クライフ氏は永遠に歴史に残る」と書かれた。内側のページでは、「バルサはエル・クラシコの価値を知らない」という見出しが使われ、「マドリードは、カンプ・ノウのフィールドに半死の状態で登場したが、精神的に力を得てそこから脱した。バルサは、シーズンの最も重要な時期が始まろうかという時、最悪なタイミングで雲から降りてしまった。バルセロナの敗北は悩ましい。トップに立っているが、マドリードは蘇った」との評価がなされた。
「感動とブレーキ」、「彼らは人間、ヨハンは伝説」という見出しを書いたエル・ムンド・デポルティーボ紙も、クライフ氏への追悼活動は感動的だったが、夜はひどい終わり方をしたと記した。「レアル・マドリードが、カンプ・ノウの喜びをさらって行った」と書いた同紙は、「この失敗が完璧なシーズンを汚してはならない」と綴った。また別のカタルーニャの新聞であるラ・バングアルディア紙は「リーグを待つしかない」、エル・ペリオディコ紙は「クライフ氏への追悼と大失敗」という見出しを付けた。
■アルダ選手への批判
スペイン各紙は、アルダ・トゥラン選手に関する評価付けの中で、トルコ人選手に対し今シーズン最も悪い評価を下した。マルカ紙は、「プレイを始めた時が、 バルセロナが試合から切り離された瞬間になった。この交代がよかったのかどうかわからないが、このトルコ人選手は、ラキティッチよりも良いプレイをするには何の役にも立たなかった」と書いた。
スポルト紙は「アルダはプレイしたのか? ゲームに参加したことが大きな間違いだった。フィールドの中盤は貧弱なままで、マドリードはバルサを通り抜けて行った」、エル・ムンド・デポルティーボ紙は「アルダは存在感がなかった。ラキティッチの代わりに試合に出たが、ボールも試合もレアル・マドリードの支配下に あった。攻撃の際には自身の役割を見つけられず、守備にあまり貢献しなかった」とした。
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翻訳者:粕川葵
記事ID:40194