イラン・チーター協会が警告「2010年代の終わりまでにイラン・チーターは絶滅」(1)

2016年08月30日付 Iran 紙

【イラン紙7面:モジュガーン・ジャムシーディー】野生生物の専門家たちがイラン・チーターの最後の生き残りを救うための試みを全国、そして国際的な規模で開始して、15年が経った。そして今、数年前から「チーター・ナショナルデー」と命名されたシャフリーヴァル月9日〔8月30日〕、イラン・チーター協会代表はこの日に合わせてシャヒード・ベヘシュティー大学で開かれた記者会見の場で、国内に生き残っているチーターたちに深刻な危機が迫っていることを明らかにし、次のように述べた。

今日イラン・チーターの置かれている状況は、みなさんが想像されているのとは反対に、きわめて懸念すべきものであり、危機的です。というのも、現在メスのチーターが急激に減少しており、オスとメスの性的比率が乱れていることで、この動物の前にはきわめて大きな問題が立ちはだかっているからです。実際、昨年国内のすべての生息地で行われたチーターの頭数に関する第2回調査の結果、たった4頭しかメスのチーターが確認されず、しかもそのうちの2頭はトゥーラン国立公園内を走るテヘラン=マシュハド間を結ぶ街道での交通事故によって死んでしまったのです。なお、残りの2頭は〔南ホラーサーン州の〕ミヤーンダシュトに生息しています。

※訳注:この記事は8月30日(シャフリーヴァル月9日)に掲載されたものであることから、記者会見は少なくとも30日よりも前(恐らくは29日)に開かれたものと思われるが、原文の記述のまま訳した。

 イランのチーターたちを襲う危機に対して感じている、激しい無念の思いと悲しみから、何度も喉をつまらせ、話をすることもままならない様子のモルタザー・エスラーミー氏は、続けて次のように訴えた。

もし全ての人々、そして政府の全部門、特に大統領がこの問題にしっかりと注意を向けなければ、90年代〔西暦2010年代〕の終わりまでに、イラン・チーターはまず間違いなく絶滅してしまう、そういった状況にイランのチーターたちは置かれているのです。

 同氏は、幹線道路がイランのチーターたちを死に追いやる最大の原因だと指摘した上で、

〔‥‥〕90年から92年〔西暦2011/2年から2013/4年〕の間に、〔チーターの〕頭数の第1回目のモニタリング調査が行われ、その結果20頭のチーターの記録に成功しました。うち11頭はオスで、メスは7頭、残り2頭は写真からは性別不明でした。これにより、この間に40頭から70頭のチーターが全国に生息していることが推定されました。ところがです。今敢えて申しましょう、恐らくイランのチーターの頭数は否応なく、40頭にまでなっているのです。

 と語った。

つづく


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翻訳者:OT
記事ID:41153