Akif Beki コラム:宗務庁の「教団」登録提案を考える
2016年09月11日付 Hurriyet 紙
メフメト・エミン・オザフシャル宗務庁副長官は、アル・ジャズィーラに語った。フェトフッラー派テロ組織(FETÖ)のような組織が危険要素とならないために、教団の登録制を提案した。
これは考慮に値する。
一時しのぎの対策によってFETÖを排除することはできる。しかし、新たなFETÖのようなものの出現は防げない。宗務庁の人々はそれぞれ構造的な対策を熟考しており、これは期待が持てる。
では、ジェマートとタリーカはどのように登録されるのか?
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イスラム世界におけるこの最も顕著な例はエジプトにある。
私は2012年にラディカル紙で「ジェマート・タリーカの秩序」という題でコラムを書いた。
ジェマートのリーダーやイマーム、ホジャエフェンディ、タリーカのシェイフやムルシドは、その中で法的な地位を持つ。
全員が政府の編成の中に組み込まれる。
シャーズィリー教団やベドウィン、リファーイー教団を始めとする73のタリーカが登録の元で活動する。
9000万人の人口を持つこの国で計1000万人が構成員として登録される。
公の身分を持つ人々やシェイフたちは、ムフティとともに政府の編成に組み込まれる。
綱領や目的、構成員人数、組織化のモデルと活動分野は透明だ。帳簿もチェックできる状態にある。
ムスリム同胞団は、非公式な上好ましくないとはいえ、認知されている合法な活動範囲を持っていた。
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ジェマートの活動や綱領は管理された秩序の中で作られ得ないのだろうか?
被っている秘密の覆いから出されて、秘密組織主義を取り除かれた秩序だ…。
エジプトで地下に潜まざるをえないタリーカは実際のところ存在しなかった。
反動的なスィースィーのクーデターによって、ムスリム同胞団にとって状況は一変した。しかし革命以後、登録外の宗教教団組織も残らなかった。
この面から見てもらえば、ジェマートやタリーカの民主主義は試されるに値する。
民主的な透明性は、ジェマートやタリーカのような社会組織にも獲得することができる。
どの委員会に認可されるか、どのようにチェックされるかについては、よく議論しよう。
議題は宗務庁に対する並行宗教組織だ。
しかし宗務庁に認可されることも、副大臣オザフシャル師に認可されることも適切ではない。
おそらく協会というカテゴリで、ジェマートとして内務省管轄の地位にまとめられるだろう。
反対はないのだろうか。社会組織を公認団体にし、政府の審査に押しこむことに。あるのだ…。
宗教的生活について政府が圧力を行使する可能性は常に問題となってきた。
この点から、ジェマートやタリーカの構成員は恐れるかもしれない。
しかし、社会の利益を守るという観点からも、最も正しく健全なのは、登録制にされることだ。
FETÖの影響を受けているという疑惑からこのようにしてのみ救われうるのだ。
もしくは、潜在的な脅威を持つ人々の目から見れば、新たなつながりを信頼できないかもしれない。
認可されることは、彼らを安心させることにもなる。
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大量解雇や逮捕の波によって、FETÖを政府の人員から一掃し得る。
管財人体制を稼働させ、各社を取り締まりつつ、FETÖの実業界におけるつながりを決裂させ、資金源を枯渇させることができる。
しかし、開けた空白をどの組織が埋めるか、一掃した暗い組織のいた場所をどのような登録外のアクターが獲得するのかはわからない。
エジプトの試みから、トルコは利益を受けることができる。
プラスとマイナスの両面で詳しく議論することは有益だ。
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翻訳者:永山明子
記事ID:41206