【アメリカでのトリビュート】
ヨーロッパのカルロヴィ・ヴァリ、ロカルノ、そしてヴェネツィアの各国際映画祭でのキヤーロスタミーのトリビュート後、映画界の重要イベントは北米に到達した。始まりは権威あるテルライド映画祭のプロデューサーたちで、今年の映画祭をイランの亡き映画監督[訳注:キヤーロスタミー]と、オランダ・オーストラリアの亡き映画監督、ポール・コックスに捧げると発表した。興味深いことに、この世界的に有名な映画界の巨匠たちは、今年、ともに76歳で亡くなっている。
第43回テルライド映画祭は9月2日から5日まで開催されており、常に映画賞シーズンに近いという理由で世界の主要な映画にとって重要性が増している。今年は約30作品がこのイベントのメインパートで公開され、それらの目玉として、ヴェルナー・ヘルツォーク、ミア・ハンセン・ラブ、ダミアン・チャゼル、クリント・イーストウッド、フランソワ・オゾン、パブロ・ラライン、エロール・モリス、ベルトラン・タヴェルニエなどの最新作が挙げられる。
【「シネマ・アートと体験」映画館での特別公開】
ヴェネツィア国際映画祭での『アッバース・キヤーロスタミーとの76分15秒』の上映と、イランと世界におけるこの亡き映画監督の存在と地位を認め、「シネマ・アートと体験[英名 Art & Experience Cinema 文化的価値の高い非商業作品の上映を掲げている配給グループ]」は、「国民映画の日」の全ての上映回をこの映画に割り当てている。映画は、ヴェネツィア国際映画祭に渡された英語とイタリア語の字幕付きで、そのポスターは、レザー・アーベディーニーがサマディアーン監督提供の写真でデザイン、製作している。同時に、シャフリーヴァル月21日(西暦9月11日)の「国民映画の日」に、全ての「シネマ・アートと体験グループ」の映画館は、テヘランやその他の都市でキヤーロスタミーについてのサマディアーンの2本の映画、『アッバース・キヤーロスタミーとの76分15秒』と『昔々モロッコで Rūzī Rūzegārī dar Marākesh 』を上映する。これらの映画は順次公開される予定である。
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翻訳者:MTM
記事ID:41309