スーダン:やせ衰えた5頭のライオンの画像が自然保護区を設立

2020年12月08日付 al-Quds al-Arabi 紙

■5頭のライオンの画像がきっかけでスーダンに野生動物保護区が設立

【ハルツーム:アナトリア通信】

世界中の人々の関心を呼んだやせ衰えた栄養失調の5頭のライオンの画像がきっかけで、スーダンの首都ハルツーム郊外に10ファッダーン(約10エーカー)の野生動物保護区が設立された。

国際救済団体やボランティアによって運営・活動されている「スーダン野生生物保護センター」が、スーダンで絶滅の危機に瀕している希少野生動物保護のための自然保護区を設立した。

センターを立ち上げたオスマン・ムハンマド・サーレフ氏は「保護区は約8か月前に設立され、(現在)十分な世話を受けられずに絶滅の危機に瀕している希少動物たちが保護されている」と述べた。

そして「昨年1月、私がハルツームにあるクラシファミーリーパークの動物園で、満足にえさを与えられず飢えで衰弱している5頭のライオンを見たときにこのアイデアが浮かんだ。それで私は、(世界中の人々の)関心や同情を呼び起こすためにその画像をSNSへ投稿した」と明かした。

「オーストリアの団体は、やせ衰えたライオンを治療するために獣医師やライオンの専門家たちのチームを派遣してくれた。彼らは、(生き残ったライオンの)飼育・救済プログラムを決定した」と続けた。

そして「現在、自然保護区には、4頭のライオンと2頭の子ライオンが保護されている。一方、ライオン舎とハイエナ舎は第1段階まで出来上がっており、絶滅危惧動物専用の区画を割り当てる作業にも着手している」と説明した。

さらに「10ファッダーンの自然保護区を完成させるために、スーダン国外から寄付を募るためのウェブページを立ち上げた」と付け加えた。

(後略)


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翻訳者:中村 優世
記事ID:50288