スウェーデンと日本の危険な新型コロナウイルス対策

2020年12月20日付 Jam-e Jam 紙

 日本人特有の文化と清潔さは、他国では効果の見られないこのモデルの主要因である。しかし、この独自性と過信が、日本で以前の二波とは比べものにならないほど強大な第三波を招くこととなった。

【ジャーメジャム電子版】日本とスウェーデンは、近隣諸国とは異なる独自の新型コロナウイルス対策法をとっており、それを優れた国民性と国家の性質によるものであるとしている。

 この二国特有であるのは、自国が他国とは異なるというだけでなく、優れてさえいるとさえ考えている点である。

 両国のトップは、自国の憲法は刑罰や検疫により国民の自由を侵害することを許容していないということを強調した。

 そのため、国民の自主的な協力と、独自の国民性を軸に対策をうちたてた。

 スウェーデンは、新型コロナウイルスの流行下においてもレストランやスポーツジムの閉鎖を行わなかっただけでなく、マスク着用の義務づけもしなかった。一部の当局者は、マスクの着用が新型コロナウイルスの蔓延を招くとまで述べている。

 日本も検疫の実施の方針をとらなかった。入国制限は行ったものの、強制的な規制の実施は避けた。しかし、スウェーデンとは対照的に、ほとんどの日本人が自主的にマスクを着用し、日本政府も感染患者の行動経路の厳密な把握に努めた。

 ところが、7月に日本はさらなる経済成長のために国内観光を国民に奨励するべく国内旅行企画[訳註:「Go Toトラベル」事業]を開始した。

 日本の当局者は数か月にわたり、自国の独自性を認識し、新型コロナウイルスへの耐性をもたらす優れた国民性に言及した。



 日本人特有の文化と清潔さは、他国では効果の見られないこのモデルの主要因である。しかし、この独自性と過信が、日本で以前の二波とは比べものにならないほど強大な第三波を招くこととなった。

 スウェーデンにおいても、すべての国民が良い性質と道徳的な行動を持ち合わせているという、同様の社会通念が存在する。このため、スウェーデンの一部の科学者たちは、近隣諸国の検疫の方針をばかげているとみなすほどであった。

 彼らは、新型コロナウイルスも風邪やそれに類似した病気のようなものと考えていた。



 しかし、上のグラフからもわかるように、スウェーデンも新型コロナウイルス感染症の過酷な波に苦しんでいる。


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:HA
記事ID:50373