■ロックダウン下の空港への措置…ドルへの影響は
【本紙:ファラフ・ヌスール】
話を進めるなかで、アジャーカ氏は「空港の活動の抑制は、第一にレバノンへの(米)ドル流入額の減少に影響する。そしてこのことは、対ドル・レバノンポンドのレートにも影響をもつだろう」と述べ、以下のように説明した。「(その国からの)渡航者に対する特別措置の設定先に選ばれた諸都市は、現地経済を動かしている。たとえば、アディスアベバからの渡航者はレバノンにドルをもたらすアフリカの商人たちである。たとえそうでなかったとしても、商業活動に関して、彼らはレバノンとアフリカのあらゆる国との間の貿易といった活動を行っている。そしてトルコからの渡航者はレバノン・トルコ間の商業活動を行い、イラクからの渡航者は医療目的の旅行や観光をともに行う。したがって我々は、今回の空港の部分的閉鎖によって、渡航者グループがもたらすレバノンへのドル流入の後退を受けたドル価格のさらなる上昇を目にすることになるだろう」。
(コロナ)危機以前は、国外在住のレバノン人たちは一年あたり約79億ドルをレバノンに流入させていた。しかしアジャーカ氏によると、昨年に関しては危機を原因とし、国外在留者による国際送金が多く見積もって約30億ドルから35億ドルであったことが非公式の推計のなかで示されているという。
簡素かつ概略的な計算によって定量的にその結果を求めれば、部分的な空港封鎖によってレバノンへのドル流入が減少することがわかる。資金流入の面での損失はロックダウンが実施される15日間で、最高1億2500万ドルに達すると推計されるだろう。
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