エジプト:ナワール・サアダーウィー追悼 偉大なフェミニスト活動家の声(5)

2021年03月21日付 al-Quds al-Arabi 紙

■故ナワール・サアダーウィー…エジプト・アラブ世界で最も大きな声を上げた女性

【カイロ:ムハンマド・アブドゥッラヒーム】

逃げ

ある読者が、サアダーウィーは対峙することから逃げており、国外からの闘争を行っているに過ぎないと言った。彼女の回答はこうだ。「『逃げている』という言葉は私には当てはまらないし、好きでもありません。漁夫の利を狙う人たちがいます。私は骨の髄までエジプト社会に染まりきっています。エジプト政府自身よりも、です。デビュー作から今までで4世代の人たちが私の本を読んでいます。私がエジプトから出たとき、私はエジプトのエリートたちに怒り心頭でした。彼らはこの国を支配している金と権力の亡者たちに魂を売り払ったからです。私がタクフィール(背教)の容疑で裁判にかけられたとき、彼らが沈黙を貫いたのは不思議なことではありません」。

割礼

「私は女性の割礼にも男性の割礼にも反対です。私は自身の医者としての見地からそう述べています。また、これも声を大にして言いますが、子供の身体の一部分を切り取ることが重大な危険をもたらすことはあらゆる医療情報が示しています。歴史的に、割礼という概念は奴隷制を介して我々のところにまでやってきたのであって、イスラームとはなんら関係がありません。女性の身体から重要な部分を切り取ることは有害です。例えば、サウジやシリア、イラク、チュニジアといった国々は女性の割礼という概念を知りません。トーラーには、イスラエル民族と、アブラハムの子孫たちは男性の割礼を行うことの見返りとして約束の地を得るであろうと述べられています。割礼はイスラームにも医学にも関係のない慣習であることを私は確信しています。アッラーが健全なものとして創造なさった子供の身体を切り取ることは、果たして論理的でしょうか」。

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翻訳者:藤原路成
記事ID:50826