Google Earth上でパレスチナの地図が不明瞭な画像となっているが、これは当該地域の問題に対する最近の検閲と同じ方向性で決定された措置である。
【ハムシャフリー電子版】Google Earthの衛星画像地図は非常に正確かつ明快で、皆さんも仮想の町散策をするために一度は使ったことがあるだろう。例えば、何時間もビバリーヒルズの通りを散歩し、非常に豪華なブティックのショーケースを見ることができる。この地図は非常に正確なので、例えばビージャン[訳注:ビージャン・パークザード;テヘラン生まれのファッションデザイナーで、ビバリーヒルズに店舗を構え高級服ブランド〈ビージャン〉を展開した]の黄色のブガッティ[訳注: ビージャンとフランスの自動車メーカーBugattiが提携して製造したBijan Bugatti Veyron;色彩面では黄色を特徴とする]が彼の店の前に止まっているのが見えるほどである。
しかし全く驚くべきことに、いや当然かもしれないが、ニュースの検閲と占領政権[訳注:イスラエル]への無制限・無条件支援のシナリオに沿って、パレスチナ及び占領地域に関する地図すべてが、ぼやけて低画質で表示されている。
アラブ系メディアのアルジャジーラ[訳注:カタールの衛星テレビ局]は、「MaxarやPlanet Labsなどの販売用画像を提供するいくつかの衛星関連サービス会社は、依然として高画質[の画像]を提供している。オープンソース[訳注:ソフトウェアのソースコードを無償で公開し、誰でも自由に改良・再配布ができるようにしたソフトウェアのこと]の専門家であるニック・ウォーターズはこの事実を確認し、最近の重要な出来事を考慮すると、この低画質は意図的である、と付言した」と報じた。
一方、北朝鮮の平壌に関する画像は非常に鮮明である。また、西暦2017年、人権団体もPlanet Labsの援助のもと、ミャンマーのロヒンギャ虐殺問題に取り組み、当該地域における犯罪の前後の画像に着目し、軍の腐敗を証明した。
最近、ネタニヤフ首相の要求でYouTubeやFacebook、TikTok等はシオニスト[訳注:イスラエル]の犯罪動画を制限や削除する措置を取っており、表現の自由を主張する活動家の抗議に直面している。
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翻訳者:YK
記事ID:51155