■「オリンピックの抱擁」...シリア紛争はマースー兄弟を離別させたのか?
【アル・フッラ:AFP通信】
シリア人たちは、自国の選手がこれまでのオリンピック参加の歴史のなかで獲得してきた計3つのメダルという壁を打ち破るという夢とともに、東京オリンピックに突入した。またシリアにとっての最後のオリンピックメダルは、17年前にあたる2004年にアテネで獲得したものである。
シリアは、男子選手5人と女子選手1人によって構成される小規模な代表チームを有している。選手の内訳はマジドッディーン・ガザール(走り高跳び)、マアン・アスアド(ウェイトリフティング男子109キロ超級)、アフマド・ハムシュー(馬術)、アイマン・カルズィーヤ(競泳200mバタフライ)、ムハンマド・マースー(トライアスロン)、ヒンド・ザーザー(12歳、卓球)である。また東京オリンピックにおける最年少の選手であるザーザーは土曜日に行われた卓球トーナメント一回戦において、オーストリア代表で39歳のベテラン選手リュー・ジャに4-0で敗れた。
1948年にオリンピックに初めて参加して以来、シリアはこれまでに3つのメダルを獲得してきた。その内訳は1996年アトランタにおいてガーダ・シュアーウが獲得した金メダル(陸上七種競技)、1984年ロサンゼルスにおいてジョゼフ・アティーヤが獲得した銀メダル(レスリングフリースタイル100kg級)、2004年アテネにおいてナースィル・シャーミーが獲得した銅メダル(ボクシング91kg)である。
シリアオリンピック委員会のフィラース・マウラー会長は、当時同国で発生していた戦争の危機によって、2016年リオオリンピックの場合と比較しても、準備段階において数々の困難が生じていたにもかかわらず、(東京オリンピックで)良好な結果が実現されることを望んでいる。
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