イランとターリバーン こんなに遠く、こんなに近い(1)
2021年11月09日付 Hamshahri 紙
ターリバーンは、アフガニスタン支配以後のここ数ヶ月、この地域の重要な問題の一つとなっている。我が国の外務省報道官は、「今はアフガニスタンの統治管理体[暫定政権]の正当性について話す段階ではない」と強調したが、その一方で往来の継続についても発表し、アフガニスタン問題担当イラン特別代表のハサン・カーゼミー・ゴミー氏が近いうちにカーブルを訪問する予定だとも述べた。
【ハムシャフリー電子版】本紙の紙面によると、しばらく前に議会国家安全保障外交政策委員会のアボルファズル・アムーイー委員は、次回のアフガニスタン近隣諸国会合にカーブルの暫定政権が参加する予定だと発表した。これに基づけば、近い将来に地域諸国、特にイランとターリバーンの関係に重大な変化が生じることになると言える。
アムーイー委員はもちろん、自身の発言を続ける中で、第一回アフガニスタン近隣諸国会合にターリバーンを招かなかった理由をこのように述べた。「開催予定の会合にターリバーンが出席することについて、事前に関係各国に諮り、確認するべきだった。会合参加国による議決の後に、ターリバーンの代表が次回会合に出席することとなった。」
したがって実際のところ、ターリバーン代表団の次回会合への出席は、会合に出席した近隣諸国全体が決定したことである。議会国家安全保障外交政策委員会の同委員は、続けてファールス通信の取材に対し、イラン・イスラーム共和国がホスト国としてテヘランで開催したアフガニスタン近隣諸国会合にふれ、「アフガニスタン近隣諸国会合の最も重要な点は、同国の変容過程での治安維持の必要性と、全民族の権利をカバーする包括的な政府の形成の必要性を全てのアフガニスタン近隣諸国が強調したことだ」と説明した。
同氏はこう付け足した。「本会合の最後に、次ラウンドの会合は近隣諸国中のいずれかの国で開催されることが決定された。我々は、今回のことは始動したばかりの第13期政府[ライースィー政権]による功績とみなされると考えている。」さらに同氏は、「ターリバーンの代表者はテヘラン会合には出席しなかったが、次ラウンドのアフガニスタン近隣諸国会合にはカーブル暫定政権が出席することが決まった。もちろん、我々はターリバーンが近隣諸国会合の今回会議の開催と共同声明を歓迎し感謝していることを伝えられた。このことは、カーブル暫定政権が近隣諸国の立場に十分留意していることを示すものだ。」と付け加えた。いずれにせよ、イラン・イスラーム共和国はターリバーンと「アフガニスタン・イスラーム首長国」をまだ正式に承認していないものの、諸々の理由で同国との関係は築かれており、ここ数ヶ月でも、ラザヴィー・ホラーサーン州知事による同国訪問とターリバーン当局者らとの会談に加え、我が国の大使も同国当局者らと会談を行なっている。まさにこうした関係を維持する中で、最近、バハードル・アミーニヤーン在カーブルイラン大使がターリバーンのアブドゥルバーギー・ハッガーニー高等教育省大臣代行と行なった会談において、2国間の協力と奨学金制度の整備、及びイラン在住アフガン人学生の問題調査のために、カーブルの使節団がテヘランを訪問することで合意した。
ー(2)に続くー
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翻訳者:SKOK
記事ID:51899