パレスチナ系アメリカ人作家エタフ・ルム氏『女性の声はない』が出版

2022年03月01日付 Milliyet 紙

「この物語を、今ままで聞いたことはなかったでしょう・・・私が来た場所ではこの物語は自分の中に隠してしまいます。そのほかの人たちに向けて説明される、伝えられることではないのです。危険であり、大きな恥なのです。」と言っている。エタフ・ルムは、その初となる小説『女性の声はない』で・・・

エタフ・ルム氏が、一人のパレスチナ人女性として、自身の体験をペンにとり、そして2019年に出版をしたところ、大きな反響をよんだ『女性の声はない』が、3月2日から読者と邂逅した。アルズ・アルトマヌ氏がトルコ語に翻訳を行い、そして初めてイトゥハーキ?出版社から出版がされた336頁の小説は、詩人、作家そして歌手であるマヤ・アンジェロウ氏の『胸の内に語られない物語を抱え込むほどの苦悩はない』と語り、そしてまたフェミニストそして市民アクティビストであるオードレ・ローデン氏は、『話すことのできない、そして恐怖から声を上げられないでいる女性たちのために私は書くのです。なぜならば、私たちに対して、自分たちのことよりも、怖れに敬意を払うように教えられたからです。声を上げないことは、私たちを救うであろうと、教えられました、しかしながら、それで救われることはないのです。』という文とともに、始まりの挨拶を述べている・・・

オートバイオグラフィーの特徴を有している最初の小説である『女性の声はない』では文学が弱い人々と抑圧された人々にとって自由にさせる力、そして伝統の中におしこめられてしまっている今日の女性たちの内的な葛藤そして渇望を子細に捉えている。

「この物語を執筆している間に起こった躊躇い、そして恐怖に満ちた時間というのは、多くの場合にマヤ・アンジェロウ、マララ・ユスフザイそしてオードリー・ロードといった勇敢な女性たちからインスピレーションを得ようと努めました。ロードが語った「沈黙はあなたをまもることはない」、という言葉を自らのものするまでに書き続きました。『女性の声はない』は、この女性たちから得た勇気とともに執筆したのです。女性たちには社会の中でできる限界があるということを教わりながら私は育ったのです。いつも前もって計画をしていた結婚そして母親となる道の外に出る願望について言及をしました。何度も何度も、一人の女性は一人の男性ではないということが思い起こされました。」
本の最後では、読者たちに対してまた、手紙を書いている作家ルムは以下のように続けている。「それでもまた、のちにこのことが同時に私の力強い味方となってくれたということ、また周囲にいる女性たちが男性たちとは異なっている点は、文化、家族、様々な関係そして両親の要求に一度に答える能力であるということを学びました。」


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翻訳者:堀谷加佳留
記事ID:52834