正教会での洗礼のために10年ごとに使用するために、フェネル・ギリシャ総主教座で準備された「ミロン」と呼ばれるバプテスマの聖油は、バルソロメオス総主教の手によって儀式に使用された。聖油はイスタンブルから世界中の正教会に送られる。
10年ごとにクレタ島から送られてくるオリーブオイルと、異なる修道院から運ばれてきた57種類の材料で作られた「ミロン」と呼ばれるバプテスマの聖油のための祝福式がフェネル・ギリシャ総主教座で行われた。
この礼拝は、ローマ・ギリシャの総主教であるバルソロメオス総主教によって執り行われた。
正教の世界において、生誕から死に至るまで、多くの儀式で重要な象徴的役割を果たしている聖油は、南アメリカ、アジア、アフリカ、ヨーロッパから正教会に送られる。約400キロの重さになる聖油の残りは、総主教座の倉庫に保管され、追って必要に応じて教会に送られる。
■この聖油の法式は1890年に登録された
聖油製造責任者である薬剤師のヨルギ・サビッチ氏は、聖油の歴史的重要性を説明し、「この聖油は古い法式に基づいています。この法式が最後に登録されたのは 1890 年です。この法式には57種類の製品があります。これらの種類は植物由来のものですが、そのうちの2つは動物由来のものです。しかし、動物由来の物質は徐々に取り除かれます。いくつかの国際的な決定によると、動物由来の物質は禁止されています。この聖油は洗礼を受けた子供たちが教徒に加わるという形で、象徴的に十字架として子供たちの額に塗られています」と話した。
化学者のアリストテレス・チョコナ氏は、製品の詳細を説明しつつ、「キリスト教の初期の頃から、人々がキリスト教を受け入れるとき、聖徒はその人の額に触れ、祝福します。それから額に油を塗る習慣が始まりました。最初はオリーブオイルを塗布しました。1856年現在、57種類の香料を使用しています。技術的な進歩がありました。以前はフィルターを通してオイルをろ過していましたが、今ではポンプがあります」と話した。
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翻訳者:岩井美咲
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