気候変動による損害を被る発展途上国
2022年11月13日付 al-Quds al-Arabi 紙
■気候変動がもたらした損害への補償…発展途上国だけが犠牲となる
【イスタンブール:アナトリア通信】
90年代以来、発展途上国は、自国の経済や生物多様性に影響を及ぼした気候変動への対策に貢献するよう、豊かな工業国に対し支援を要求してきた。
多くの国々が砂漠化や気候変動対策、ぜい弱な経済の強化のために資金援助を提供したにも関わらず、それらは依然として狭い範囲にとどまり、途上国の需要に対して十分なものとはならなかった。
2015年にフランスで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)では、もっとも汚染度の高い先進各国が発展途上各国に提供する年間1,000億米ドルの支援額が誓約された。
しかし国連によると、誓約の履行状況はその後の数年間を通して最大20%に達する程度であった。この数値は、気候変動に全く寄与していない国々への支援がいかに機能しなかったかを如実に示すものとなる。
エジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されたCOP27では、欧州諸国から多くの首脳が、貧しい国々を気候変動による損失や損害からを回復させるための資金援助を発表した一方、米国は沈黙を守っていた。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:山田紗瑛
記事ID:54436