国際通貨基金は、2022年のイランの対外債務を対GDP比3.1%と算出し、イランを中東・中央アジア地域で2番目に対外債務(対GDP比)の少ない国とした。
【ジャーメ・ジャム電子版】国際通貨基金は「中東・中央アジア経済見通し」という名の最新の報告書の一部で、イランをはじめとする28カ国の対外債務残高の調査を実施した。
この報告書の中で、2022年における各国対外債務の対GDP比について調査が行われ、それによるとイランとアルジェリアは他国と比較して対外債務残高が最も少ないとされている。
アルジェリアの対外債務残高は対GDP比で1.5%であり、地域内で最小の値を記録している。その次に来るのはイランで、対外債務は対GDP比で3.1%であり、下から2番目の低い数値となった。トルクメニスタンの対外債務は対GDP比5.2%で、下から3番目の国となっている。
バーレーンはこの地域で最も多くの債務を抱える国として知られている。2022年の同国の対外債務は対GDP比で197.1%に達し、この地域のどの国よりも高くなっている。
昨年の域内諸国における対外債務の対GDP比の平均は、47.3%と推定されている。
イランの対外債務は同地域の平均値と比べて非常に少なく、およそ15分の1となっている。
サウジアラビア、UAE、エジプト、イラク、カタールなどの国々は、対外債務の点でイランから大きく離れており、サウジアラビアの対外債務は対GDP比でイランの8倍、UAEはイランの27倍、エジプトはイランの12倍、イラクはイランの7倍、カタールはイランの40倍であった。
同報告書によると、第13期政府発足によりイランの対外債務は大幅に減少した。
2020年のイランの対外債務の対GDP比は5.1%であったが、第13期政府初年度には3.1%に達し、2022年も同数値を維持、2020年と比較すると40%減少している。
2000年から2019年までの20年間におけるイランの対外債務の対GDP比の平均は5.5%だった。
国際通貨基金は、今年もまたイランの対外債務が減少し、対GDP比は2.9%に達すると予測している。