スーダン:首都ハルツームを始め国全体が壊滅状態…国軍は全権掌握を目指す
2023年06月18日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ブルハーン将軍の副官:スーダンの状況は「壊滅的」であり、ハルツームは「完全に破壊」されている
【n.p.:アナトリア通信】
スーダン主権評議会のマリク・アガー副議長は土曜日、スーダン国内の状況は「壊滅的」で、首都ハルツームは「完全に破壊」されていると述べた。
エジプトの首都カイロにあるエジプト戦略研究センターで行われた討論会での発言として、複数の衛星チャンネルが報じた。
アガー副議長は、「現在のスーダンの状況は壊滅的だが、スーダン国軍(SAF)は勝利するまで戦い続ける。首都ハルツームは完全に破壊され、即応支援部隊(RSF)が住宅地を占拠している」と付け加えた。
そして、「スーダンの崩壊は『アフリカの角*』の完全な崩壊を意味する。武力衝突はSAFの勝利で終結しなければならない。武力衝突は止めるべきだ。しかし、それはあくまでスーダンを守る軍隊は、一つだけであることを前提としている」と強調した。
「SAFは停戦協議には応じるが、(RSFによる)スーダン国内の占拠は決して許さない。武力でスーダンの民政移行が実現することはない」と表明した。
「RSFは大統領官邸などかつて保護下に置いていた複数の重要拠点を(一時)占拠したが、宣伝しているような掌握までには至らなかった。SAFはこの争いに必ず勝利する。勝つために戦っているのだ。私たちはそれを確信している」と続けた。
そして、「RSFは民間人を人間の盾にし、国土を私物同然に扱っている」と非難し、「ジェッダ・イニシアティブ(サウジ・米の仲介によりジェッダで進行中の停戦に向けた対話)は中断した(…)」と続けた。
*アフリカの角(Horn of Africa):インド洋と紅海に向かって「角」の様に突き出たアフリカ大陸東部の呼称で,エチオピア、エリトリア、ジブチ、ソマリア、ケニアの各国が含まれる地域
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翻訳者:坂上晴郁
記事ID:55817