イスファハン州アルデスターン県で歴史的価値を持つナフルが焼損

2023年07月23日付 Hamshahri 紙

アルデスターン県警察本部長は、市内の奉賛会所有の歴史的なナフルnakhl[訳注:棺を模した神輿のようなもの]を焼損させた2名を逮捕したと発表した。

本紙によれば、アルデスターン県警察本部長のモスタファー・サーデグザーデ大佐は、次のように述べた。「アルデスターン市クーシュク地区でのナフル放火により、祭具や人々の信仰が侮辱され、ホセイニーイェの哀悼者ら[ムハッラム月に開催されるイマーム・ホセイン殉教追悼行事「アーシューラー」に参加する人々]の心を傷つけた。この放火犯の逮捕まで一瞬足りとも休むことなく県警の総力を挙げた」

同氏は「県警の警察官は厳重な警戒のもと、5時間以内に2名の容疑者を特定し逮捕、署に引致した」と述べた。

サーデグザーデ氏は「容疑者らは犯行につながる複数の証拠により自供し、犯行動機をアーシューラー行事実行委員らとの不和であったと供述、県司法当局への送致が決定された」とした。

同県警本部長は、終わりに「警察はあらゆる施設や設備を駆使し、社会の治安や秩序を乱すものを決して見逃さず、社会の安全の確立のためにあらゆる努力を惜しまない」との考えを表明した。

ナフル練り回しの儀式は、殉教者らの喪に服すために行われる古い追悼儀式の一つであり、アルデスターン県で4百年の歴史を有するこの儀式は、毎年ムハッラム月に執り行われる。

[680年のカルバラーの戦いで殉教したシーア派第3代]イマーム・ホセインの遺体の象徴的葬送である、ナフル練り回しの儀式は、毎年イマーム・ホセインの追悼の日々にアルデスターンの人々によって行われ、アーシューラーの日[ムハッラム月の「10日」]にその盛り上がりは最高潮に達する。

アーシューラーのナフル(神輿)は棺を模した小部屋状で、黒い布や様々な種類のショール、様々な色の布地で飾られ、人々によって担がれる。実際、ナフルはイランにおいて棺とムハッラム月における服喪の象徴となっている。

土曜の午後、アルデスターン市クーシュク地区でアーシューラー行事実行委員会の神輿が火災に見舞われた。


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翻訳者:MO
記事ID:56342