図書館改革の時代

2023年12月15日付 Hurriyet 紙

文化観光省ラミ図書館とマルマラ大学の協働で進められている「図書館改革」プロジェクト(İKÜP)のプロモーションが行われた。「ビブリオセラピー」を中心に据えた同プロジェクトは、本が人の精神と健康に良い作用をもたらすことに着目している。

図書館に改築された元のラミ兵舎で開かれたプロジェクトのプロモーションには、マルマラ大学学長ムスタファ・クルト教授、図書館局メフメト・デミル副局長、ラミ図書館アリ・チェリク館長に加え、プロジェクトを担う学者らと来賓が参加した。クルト学長は、プロジェクトに参加するすべての人に感謝し、「トルコで最も有力で根幹的な高等教育機関の一つとして、このプロジェクトの共同メンバーになったことをこの上なく誇らしく思っている。今後の各段階が実行され、計画が実現するために、マルマラ大学として与えられた役目を手を尽くして果たすことを述べておこう。」と語った。

■「ビブリオセラピー・センターが建設予定」

「本で元気になろう、言葉で強くなろう!」というメッセージで知られる同プロジェクトの詳細は、参画する研究者メヒリカ・カラギョズオール・アスルユクセキ准教授が説明した。アスルユクセキ准教授は、トルコで読書が習慣化するには二つの重要なアクションが実行されなくてはならないと話し、「一つ目は図書館や図書館サービスが改善されること、二つ目は、社会が読書習慣運動を加速させるほど意識的で健全であるようになることだ。情報源が信じがたい速さで増え、技術がこれほどまでに進歩したAIの時代に、図書館の時代は終わったと考える人々は根本的に大きな誤解をしている。なぜなら、幾多の情報や文章の中から正しく、信憑性があり、最新の情報を数分のうちに見つけ出し管理するような司書は、人をも形作るからである。」と語った。アスルユクセキ准教授は、三年かかるとされるプロジェクトの初年でビブリオセラピーの運用を拡大し継続的なサービスとする、二年目に『ビブリオセラピー教育センター』を設立し、三年目で「ビブリオセラピー調査運用センター」を設立して国家規模のセンターとなるよう計画されていると述べた。

■教育は続く

ラミ図書館のアリ・チェリク館長は、ラミ図書館で一連のビブリオセラピー教育が行われ、計画の過程で教育を向上させると明かしつつ「読書運動、本クラブ、講演会といった様々な活動を支援する我々のプロジェクトの中で今日までに行われた活動の数は188に上り、これらの活動で延べ8583人の参加者にサービスを提供した。」と話した。

■本は元気にする

「本で元気になる」ことを意味するビブリオセラピーの取り組みは、診療的ビブリオセラピーと発達ビブリオセラピーの2つに分けられる。心理学者によって行われる診療的ビブリオセラピーが治療を目的としているのに対し、司書による発達ビブリオセラピーは大人にとっても子供にとっても心の健康を守るものであり、予防的な取り組みを含んでいる。


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翻訳者:関口ひなた
記事ID:56909