■かつての石油パイプラインを復活させようとするイラク政府の努力がクルディスタンの希望を砕く


【バグダード：ムスタファー・ウバイディー】

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がイラクを訪問し、数十の共同協力協定への署名を行った一方で、トルコを経由したイラクの石油輸出再開の問題は、依然として困難な状況にあるようだ。原因は、バグダードの連邦政府とクルディスタン地域政府との間の複雑な対立にある。そのため連邦政府は、クルディスタンルートではなく、かつての戦略パイプラインを再び活用することで、トルコのジェイハン港に向けた原油輸送を再開させようとしている。

エルドアン大統領の訪問後、連邦政府のアワーディー報道官は、トルコを経由したイラクの原油輸出再開の問題は「解決されたに近い」と述べ、「トルコは1か月以上前に本邦に対して、同国のパイプラインでジェイハン港に向けて原油を輸送する準備はできていると伝えてきた」と発表した。しかし、報道官は、「問題はクルディスタン地域と中央政府との間にある」と認めた。そして、「問題は目下のところ、同地域と中央政府との間にあり、正確には地域内で操業する石油採掘企業の権利に関してである」ことを明らかにした。報道官はまた、「新たな決定に従えば、こうした企業は連邦政府およびSOMO社（国営石油販売会社）との協働が義務付けられる。それゆえ、新たな契約や参入企業もあれば、新たな交渉も生まれている」と述べた。

エルドアン大統領がバグダードおよびクルディスタン地域を訪問した結果は、トルコを経由したイラクの石油輸送再開に関する同地域の希望を叶えるものではなかったというのが実情だ。問題は、トルコ側にあるのではなく、連邦政府と地域政府、そして外国企業の間の困難な対立に関係しているからである。

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