イスラエル、パレスチナ系ベドウィンの家を取り壊す

2024年05月08日付 Cumhuriyet 紙

イスラエル軍は水曜日、ネゲブ砂漠において正式に「イスラエル市民」に数えられるパレスチナ系ベドウィン(アラブ系遊牧民)の家を「非合法」であると宣言し襲撃した。多くの家族が家を追い出され、空き家となった家々は破壊された。

イスラエル南部に位置するヘブロン渓谷では、少なくとも47戸が破壊された。イスラエル警察は、住宅破壊に反発する地元市民の取り壊しに対する干渉を妨げた。

イスラエルは近年、ネゲブにある多数のパレスチナ系ベドウィンの住居を破壊した。ベドウィンたちは何世代にもわたってそこで生活し、自分たちが所有する土地に関し何らかの計画の許可を取得するのがほぼ不可能にも関わらず、違法に建築されたと訴えて多くの建物が取り壊された。

インターネットに共有された動画では家々が完全に破壊される場面を映している。大勢のイスラエル警察が壊された家を囲んでいる様子が窺える。

◾️町はイスラエルに認められていない

ネゲブにいるパレスチナ人は長年にわたり隔離政策の対象となっている。1948年にイスラエルが建国される以前にはベドウィン人口が9万2千人であったネゲブでは、今日ではたった1万1千人しか暮らしていない。

イスラエルにいる30万人におよぶベドウィンの人口の半分が暮らす町や村は、イスラエルには認められていない。家、学校、墓地でさえイスラエル国家によってしばしば破壊されている。

イランが4月にイスラエルへ向け行った組織的な攻撃で負傷した唯一の人物であるベドウィンのエミネ=フュスナ(7歳)の家の取り壊しは市民の強い反対によって取り止めとなっていた。


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翻訳者:安孫子織絵
記事ID:57860