ギリシャメディアは、ミツォタキス首相のアンカラ訪問時に実施された会談では合意事項があった一方で見解の相違もあったと報じ、「ミツォタキス―エルドアンの協議事項と舞台裏」や「静けさと見解相違が残る」との見出しをつけた。
ギリシャメディアは、火曜日にアンカラで実施されたトルコのレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領とギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相の会談について、夕食のメニューから出迎えの握手まであらゆることを詳細に報じた。
ギリシャのト・ヴィマ(To Vima)紙は「ゲラペトリティスーフィダン両外相の役割とトルコーギリシャ両国関係における今後の進展」との一面見出しをつけた。同紙は、アンカラでの会談で以前からの見解相違点が再び議題に上がったと報じ、現状を明るみにする上で両国のハカン・フィダン外相とゲオルギオス・ゲラペトリティス外相が果たした役割を強調した。
また、同紙は「ミツォタキス―エルドアン:建設的な状況の一方で明らかな見解相違」との見出しの記事では、経済連携によりトルコ・ギリシャ両首脳が協働していく一方、[ギリシャの]トラキヤ[地方に住む]トルコ人や[イスタンブルの]カーリエ・モスク、ハマスに関する事項では見解が一致しなかったと報じている。
■「夕食時には報道陣の前での対立は跡形もなかった」
一方、タ・ネア紙(Ta Nea)の一面は「エーゲ海で恒久的平和合意」との見出しでこの件を報じた。記事では、アンカラでの公式夕食会では見解不一致の様子は跡形もなく消え去っていたと報じられ、報道陣の前ではトラキヤのマイノリティやハマスに関する対立は尾を引いていなかったと強調された。
CNNギリシャは、一面見出しを「エルドアンが語らなかった-見解不一致にもかかわらずギリシャ政府は満足」とし、他にも「ミツォタキス―エルドアン会談の初見感想:緊張と舞台裏」という見出しの記事を掲載した。
カシメリニ紙(Kathimerini)はアンカラで実施された会談を以下のような見出しで報じた。「エルドアンーミツォタキス会談:前向き評価、新たなとげハマス」、「ミツォタキスがエルドアンとの会談の様子をシェア:双方合意に歩み寄り」、「ミツォタキスのトルコ訪問の内幕」、「静けさと見解相違が残る」、「理論:エルドアンの小賢しさ」。
■夕食ではオスマンートルコ音楽やレベティコも
カシメリニ紙は、アンカラでの会談でエーゲ海の平穏を保ち連絡の道を保ち続けるといった点では合意に至ったものの、重要政策の分野では見解の相違が明らかになったと報じている。同紙によると、トルコとギリシャは、[ギリシャの]トラキヤ地方のマイノリティ、キプロス、カーリエ・モスク、ハマスといった問題では意見が一致しなかったという。
訪問の舞台裏を報じる分析では、見解相違があったにもかかわらずトルコ政府とギリシャ政府が経済に関し合意に至ったことが強調された。同紙のトルコ特派員であるマノリス・コスツィディス氏は、夕食でカーヌーンやウードといった楽器を用いてオスマン音楽やトルコ音楽が奏でられ、[ギリシャ側の]レベティコのフランゴシリアーニも演奏されたと報じた。公式の夕食メニューには緑インゲン豆入りのアーティチョーク料理、ピスタチオをまぶした骨付き子羊料理、ケバブ、ドルマが掲載されている。デザートにはバクラバとヘルヴァが提供された。
スカイ・テレビのインターネットサイトは、「新情報とエルドアンーミツォタキス会談の予想外の問題」という見出しで、両首脳は見解に相違があったにもかかわらず前向きな議題に焦点を当てたと報じている。同テレビは他にも「エルドアンーミツォタキス会談の舞台裏:メニュー、そしてオーケストラがマルコス・ヴァンヴァカリスを演奏」と報道した。
エスノス紙(Ethnos)は「ミツォタキスーエルドアンの協議事項と舞台裏:合意事項と見解相違事項」という見出しでトルコ訪問を報じた。同紙によると、見解の相違があったにもかかわらず、両国首脳は対話の席に座り続けたがっている様子を見せ、次回の約束を早々に取り付けたという。
この記事の原文はこちら
翻訳者:金子萌
記事ID:57903