墜落ヘリコプター発見のトルコ製ドローン、世界で話題

2024年05月21日付 Milliyet 紙

ヘリコプター事故で亡くなったイランの指導者の所在を突き止めたアクンジュ無人機(Akıncı İHA)が全世界で大きく取り上げられた。

イランのエブラーヒーム・ライースィー大統領が日曜日のヘリコプター事故で亡くなった。悪天候により捜索に何時間も要したヘリコプターの残骸を発見したのは、トルコが派遣したアクンジュ無人機だった。捜索救助活動は生中継され、何十万人もの人がアクンジュからの映像を見守った。アクンジュが事故現場を突き止めたことは、瞬く間に世界のメディアで話題となった。アクンジュは任務完了後、ヴァン湖上空でトルコ国旗を描いた。

◼️アメリカの報道

CNNインターナショナルは、事故の展開に関する記事に「トルコの無人機がイランの東アゼルバイジャン州の山岳地帯で熱源を確認」と見出しを付け、「イランのエブラーヒーム・ライースィー大統領を乗せたヘリコプターの墜落地点特定を支援するトルコの無人機は、イランの東アゼルバイジャン州の山岳部で熱源を発見した。」と伝えた。AP通信(Associated Press)も、ヘリコプター事故発生後のニュースで「トルコの無人機は事故現場がイランの北東部の山の斜面であると特定した。」と報道した。

■ヨーロッパの報道

イタリアのコリエーレ紙(Corriere della Sera)は、ソーシャルメディアで、アクンジュ無人機がライースィー大統領のヘリコプターの墜落現場を特定した際の映像を引用し、「トルコが派遣し熱源を検出していた無人機が事故現場を特定し、救助隊のヘリコプター捜索活動に貢献した。」と報道した。ギリシャ国営放送ニュースチャンネルは、アクンジュに関するニュースに「トルコの無人機から現場上空の映像」とタイトルをつけた。

デイリー・メール紙(Daily Mail)は、「トルコ通信社がドローンを用いて撮影した映像は、ヘリコプターが着陸時にいかに崩壊したのかを示す」との見出しで報じた。BBCやテレグラフ(Telegraph)といったインターネットのニュースサイトはアクンジュの捜索・救助活動の映像を報道した。

◼️アジアメディアの報道

中国の新華社通信は、「ヘリコプター事故をうけトルコはイラン大統領捜索のためドローンと救助隊を派遣」という見出しで報道した。日本に本拠地を置く放送協会のNHKは、ニュースで「トルコの無人機が熱源を検知した。」と報じた。また、日本の全国紙である毎日新聞は「トルコの無人機が飛行機の残骸付近でライースィー大統領のものとみられる熱源を検知した。」と伝えた。一方、国営フィリピン通信社(PNA)は、「イラン大統領のヘリコプター事故をとらえたトルコの無人機が注目を集めている。」と報道した。

■イラン、アゼルバイジャン、インドの報道

イランの公式通信社であるIRNA(Islamic Republic News Agency)は、Xでアクンジュから撮影された映像をポストし、「アクンジュ無人機はヘリコプターが墜落したとみられる地点の熱源を突き止め、関連する情報をイランに伝えた。」と報じた。テヘラン・タイムズも、フライトレーダー24アプリでのアクンジュ無人機の情報をXに投稿した。

アゼルバイジャンの地元紙であるアゼリ・タイムズは、アクンジュ無人機がとらえた映像をXに投稿した。ニュースサイトのTeleqraf.comも、「アクンジュ無人機がイランでヘリコプターの残骸の位置を特定した。」という見出しで、トルコが残骸の位置情報をイランと共有したことを伝えた。

インド・メディアは、イランがトルコに捜索・救助のための援助を要請したとして以下のように報道した。
「無人機がイラン上空を何時間も捜索し、手掛かりを探し求めた。アクンジュ無人機は短時間のうちに世界で最も視聴された飛行機となった。250万人以上がオンラインで無人機の様子を視聴し、捜索の様子の中継を見守った。」

インドの通信社であるANI(Asian News International)ニュースは、YouTubeでアクンジュ無人機の映像を報道した。

インドのニュースメディアであるNDTV(New Delhi Television Ltd)もYouTubeでアクンジュ無人機の映像を報じた。

■中東の報道

カタールに拠点を置くアルジャジーラは、この件に関し、アクンジュ無人機がイランのライースィー大統領を乗せた飛行機の残骸と思われる熱源を発見したことを明らかにしている。ニュースでは、「トルコがイランに対し現場の位置情報を共有した。」と報じられている。

ベイルートに拠点を置くアル・マヤディーンもXで、アクンジュ無人機がヘリコプターの残骸の位置を突き止めた際の映像を投稿した。エルサレムで発行されるエルサレム・ポスト紙は、「トルコは無人機と暗視装置を搭載したヘリコプターを派遣した。」との見出しで報じた。

イスラエルに拠点を置くエルサレム・ポスト紙は、「トルコのアクンジュ無人機はイランの空域に入り、現在、高性能な赤外線カメラと暗視機能を用いてヘリコプターの墜落地域を捜索している。」と報道した。


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翻訳者:金子萌
記事ID:57949