ハカン・フィダン外相はイスラム開発途上8カ国会議(D8)の外相らと共同記者会見を開いた。会議での決定事項を発表したフィダン外相は、イスラエルのネタニヤフ首相が火遊びをしており、自国民を含め周辺地域を戦火にさらすことに躊躇がない、と話した。
ハカン・フィダン外相は、イスタンブルで緊急に開催されたD8の外相評議会で話した。フィダン外相の説明は以下の通り。
◾️「我々はパレスチナの兄弟を孤立させない」
「我々はD8として歴史的な役割を担っている。ガザで起きているイスラエルの不正に対して我々は黙っておらず、今後も黙らないことを、イスタンブルで共に全世界に向けて再び宣言する。我々の声がけを受け入れるすべての客人に、その面前で感謝を申し上げる。
D8は、27年前、元首相ネジメッティン・エルバカン氏の主導で経済協力のために設立された。この機会に彼の冥福を祈る。ご存知のように、パレスチナ問題は以前より我々全員の共通する課題である。イスタンブルのこの会議でガザの悲惨な状況を終了させるために何ができるか話し合った。我々はパレスチナの兄弟を孤立させない。ガザでの即時停戦、ガザの兄弟に人的支援が届くように、できることはすべてやる。イスラエルの占領を止めること、二国家解決のために尽力する。
◾️「トルコとしてこの交渉に、全面貢献」
原理主義者であるネタニヤフ政権は火遊びを続けている。ネタニヤフ首相は自国民を含む地域のすべての人の未来を危険にさらすことに躊躇がない。エジプトとカタールの仲介努力に感謝している。トルコとしてこの交渉にあらゆる貢献を行った。これ以降も、続けていく。グループとしてこの決定をした。
◾️「D8のメンバーとして、この不正義を終わらせたい」
イスラエルは交渉をいつも台無しにし、停戦を受け入れず、自身を無条件で支持する人々にもはや相当費用を増やしている。ガザで起きた悲劇は一部の国々のダブルスタンダードを浮き彫りにした。ウクライナで占領に反対する人々は、パレスチナで占領に抗うことを罪とみている。ガザは国際システムの無力さと不十分さを露呈した。国を持つことはパレスチナ人の最も自然な権利である。パレスチナ政府は世界の国々の大半から認められている。ただ、アメリカの拒否権により国際連合では正式なメンバーとは認められていない。D8のメンバーとして、この不正義を終わらせたい。
◾️「イスラエルはどんどん孤立している」
私たちは、この種の不正義に反対する原則、良心的に振る舞うすべての国々を評価する。欧州連合(EU)のいくつかの国々が勇敢な態度でパレスチナに支持することを希望の光として見ている。同じように、西側の世論が、政府の考えとは逆にイスラエルの残虐行為に反抗していることも将来への希望とみなしている。
イスラエルはどんどん孤立している。D8の国々として、我々はただ経済協力をするのではなく、パレスチナ問題でも共に行動することでは揺るぎない。イスタンブルで発表した共同声明はこうした現れである。我々は他所からの解決を期待していない。解決策のために会っているのであり、共に相談して、共に同じ道を歩んでいる。共同声明での具体的な措置は、イスラエルへの圧力を増し、パレスチナの兄弟を自由にすることに繋がるだろう。D8の国々として、イスタンブルで下した決定が有益なものとなることを願っている。決定の事後を見守ることを表明する。皆様に尊敬の念と、感謝の気持ちを表したい。」
(後略)
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翻訳者:内山千尋
記事ID:58058