イラン人巡礼者15人が今年のハッジで死亡|サウジアラビアの前例のない暑さで巡礼者らが病院へ搬送

2024年06月22日付 Hamshahri 紙

 イラン赤新月社巡礼・参詣医療センター巡礼担当副所長は、イラン人巡礼者の死亡者数は今日ティール月2日(西暦6月22日)までで15人に上ると発表した。

【ハムシャフリー電子版】イラン赤新月社巡礼・参詣医療センター巡礼担当副所長ターヘル・ドルーディー氏は、同社には例年通り今年も衛生診療サービスをカアバ神殿の巡礼者らに提供する責任があると述べ、こう発言した。「これらの活動は、ノウルーズ前に巡礼者の身体能力を検査することから始まり、ハッジ開始後もメッカとメディナで衛生・診療サービスの提供が継続された」

 同氏は以下のように述べた。「今年、赤新月社はメッカ巡礼者に診療サービスを提供するため、64のホテルに8時間、16時間、24時間対応の診療所を開設した。また、内科医と救急医が常駐する16時間対応の専門診療所が5か所設立された。更に、60床のベットを備え、必要な専門診療所の設備を全て備えた専門病院も開設された」

◆73万件の診療サービスが提供された

 イラン赤新月社巡礼・参詣医療センター巡礼担当副所長は、次のように述べた。「今日までに、メッカ、メディナ、ミナー、アラファートのイラン人巡礼者に73万件以上の衛生・診療サービスが提供され、117人の患者がサウジアラビアの医療センターに入院し、そのほとんどが退院した」

 同氏はこう付け加えた。「現在、26人のイラン人患者がサウジの病院に入院している。入院中の巡礼者のほとんどが全般的に良好な状態であり、我々はサウジアラビアの病院に入院している巡礼者らを1日に1〜2回訪ね、治療の経過観察を行っている。今年のハッジ・タマット[メッカから16ファルサング(約48マイル)以上離れている人が行う大巡礼で、ハッジの前にウムラ(小巡礼)を行い、髪の毛を剃るか切る等の儀礼が定められている]中に、このイラン赤新月社の病院には520人の患者が入院した」

◆入院中の巡礼者は優先的に帰国

 ドルーディー氏は、イランないしサウジ赤新月社医療センターに入院している巡礼者らについて言及し、次のように述べた。「これらの人々はまた、治療の必要性を考慮し、イランにて家族の傍で残りの治療プロセスを継続できるよう、帰国のためのフライトが優先される」

 同氏は、サウジアラビアにおける今年の前例のない暑さに鑑み、こう語った。「ミナーとアラファートにあるイランの野外臨時仮設病院の来院原因の大半は熱中症であり、診療スタッフは巡礼者らに最高のサービスを提供しようと努めた。熱中症に次いで、心血管疾患、骨の疾患、呼吸器疾患も、イラン人巡礼者らが赤新月社の診療センターを訪れるその他の原因であった」


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翻訳者:KA
記事ID:58230