イスラエル:イスラエルはイランからの大規模攻撃に備える

2024年08月12日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエルがイランによる大規模な攻撃に備えるなか、ネタニヤフ首相はその攻撃までを「運命的な日々」とみなす

【エルサレム:アナトリア通信】

イスラエル公共放送局(カン)によると、イスラエルはイランによる昨4月の攻撃よりも大規模な攻撃に備えており、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は今後数日が「運命を左右する」と評した。

ネタニヤフ首相が自国の関与を示唆した昨7月末のテヘランでのハマース政治局長イスマーイール・ハニーヤ氏の暗殺に対する報復として、イスラエルは約2週間前からイランの攻撃を警戒している。

カンは、「ネタニヤフ首相は今後数日が命運を分けるとしたうえで、自身の閣僚らに対してその期間は安全保障に関する発言をしないよう警告した」と伝えた。

そして、200機以上の無人機とミサイルによる攻撃を指して、「イスラエルは昨4月の無人機の夜よりも大規模なイランの攻撃に備えている」と述べた。

イラン政府は、在ダマスカス・イラン大使館の領事部への空爆で革命防衛隊幹部らが殺害されたとしてイスラエル政府を非難した後、この攻撃を行った。

カンによると、「イスラエルの新たなアセスメントでは、最近の政治的圧力を前にイランが後退したという印象があるにもかかわらず、イランは攻撃を開始する決意をしたとされている」という。

さらにカンは、「イラン当局は、昨4月の夜間に無人機でネゲヴ砂漠のネバティム空軍基地を含むイスラエル軍の複数の基地を狙った攻撃よりも大規模な報復と攻撃を決心している」と伝えた。

カンは月曜日(12日)、ヨアヴ・ガラント国防相の発言を引用し、「イランやヒズブッラーといった敵は、過去に取らなかった方法で我々に害を与えると脅している」と伝えた。

イスラエルは、昨7月30日に首都ベイルートでヒズブッラーの著名な軍事指導者フアード・シュクル氏を暗殺したことに対する同組織からの攻撃にも警戒している。

ガラント国防相は、「我々には大きな能力があり、さらなる戦線での戦争勃発を避けたい」と述べた。

イスラエルは米国の支援下で、2023年10月7日以降ガザ地区に対して破壊的な戦争を行っており、8日からはヒズブッラーを主とするレバノンの諸派やレバノンにいるパレスチナの諸派との間で日々空爆を繰り返している。

カンによると、「ガラント国防相や治安機関の見積もりから、イラン側がイスラエル国内の戦略的に敏感な地点で大規模な攻撃を計画していると推測できる」という。

さらにカンは、「イランによる攻撃の日付はまだ決まっていないが、イランとイスラエルの間でのメッセージや脅迫からすると、今後数日間は非常に緊張するだろう」と付言した。


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翻訳者:大森耀太
記事ID:58494