フェティエ城の発掘で頭部彫刻発見
2024年08月23日付 Cumhuriyet 紙
ムーラ県にあるフェティエ城の発掘作業で、アポロンのものであると推定される頭部彫刻が発見された。フェティエ市ケシクカプ地区にあるこの城では、文化観光省文化遺産・博物館総局の管轄下、ムーラ県知事府、郡知事府、フェティエ市、フェティエ博物館の協働で3年前に始まった発掘活動が続いている。
カーディル・ペクタシュ博士の監督下で続く発掘作業で、フェティエ城城壁部分でアポロンのものと思われる頭部彫刻が発見された。
この彫刻はフェティエ博物館で展示されている。
フェティエ城発掘活動・科学的責任者のカーディル・ペクタシュ博士は、当発掘活動が文化観光省主導の「未来に遺産を」プロジェクトの一環であると話した。
城での発掘作業と並行して、城壁や城内部の修復が行われると説明したペクタシュ博士は、「フェティエで最も美しい場所に観光地ができることになる。城塞の旗竿があった場所で発掘作業を行っていた時、城壁の内部で紀元2世紀以降のものと思われる頭部彫刻が見つかった。これは我々にとって非常に重要なものだ。このほか、トルコ・イスラーム時代、オスマン時代、メンテシェ侯国時代の硬貨が発見された」と語った。
ペクタシュ博士は、この城の内部で砲丸や日用品、陶器の破片が数多く見つかったと説明した。また、頭部彫刻が誰のものであるかについての探究が続いていると述べ、「頭部彫刻はアポロンあるいは別の歴史的人物のものである可能性がある。一つ明らかなのは、ドリルを使用していることから紀元2世紀以降のものであるということだ」と評価した。
ペクタシュ博士は、この城の風景と考古的[遺物の]豊富さが、この地に大きな価値を付加していると強調した。
◾️「城は、フェティエ湾を睥睨している」
同博士は、フェティエ城の発掘・修復活動が完了すれば、この城がこの地のカルチャーツーリズムの潜在的可能性を高めることに寄与することになると明かし、次のように述べた。
「ここでは一般的に、海、砂浜、夕日を目当てにした観光が人気だ。これも大切だが、1年を通じて観光ができるように、そして観光収入を増加させるために、人々が現地を訪れるきっかけを作ることが必要だ。
訪問者をここらで時を過ごすようにさせる必要がある。アミンタス岩窟墓群の向かいにあるフェティエ城もこの意味でとても重要となろう。内城の上部はトルコ期のもの、下部はヘレニズム期のものである。ここは明白な移行がある二つの異なる時代を同時に体験できる生きた証の場所なのである。城はフェティエ湾を睥睨している。昨年は下部で劇場が見つかった。ここの修復が完了すれば、トルコおよびテルメッソス地域の、初期の劇場の初お披露目となり、活用に供されることになる。このことも観光やこの地域の文化的潜在性を増すことに繋がろう。」
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翻訳者:関口ひなた
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